白鵬 “ホープ”遠藤に「稽古してあげようかな」

[ 2014年1月28日 05:30 ]

優勝から一夜明け、スポニチを見る白鵬

 期待のホープに“横綱道”を叩き込む。大相撲初場所で大関・鶴竜との優勝決定戦を制して28回目の優勝を飾った横綱・白鵬(28=宮城野部屋)は千秋楽から一夜明けた27日、東京都墨田区の宮城野部屋で会見し、11勝を挙げて敢闘賞を受賞した遠藤(23=追手風部屋)にも言及。春場所(3月9日初日、ボディメーカーコロシアム)に向けて稽古をつけるプランを披露した。

 28回目の優勝の余韻に浸りながらも、白鵬の視線は角界の将来を託すべき人材に向けられていた。その筆頭は言うまでもなく、史上2位タイの初土俵から所要6場所目で三賞を受賞したホープだ。初場所の若手の活躍について聞かれると「三賞獲った力士。目立ったんじゃないかな」と即答。三賞受賞は一人だけとあって、その言葉が遠藤を指しているのは明白だ。

 同じ伊勢ケ浜一門から現れた新星。帝王学を直伝していくことに、疑問も障害もない。春場所の宿舎が近いことを報道陣に確認すると、「稽古してあげようかな」とニヤリ。白鵬が追手風部屋に出稽古すれば、遠藤がデビューした昨年春場所以降では初めてとなる。遠藤も来場所への準備として「稽古あるのみ」と断言している。横綱の胸を借りることができれば、成長の起爆剤になる可能性は十分だ。

 常々「若い力士の、いい意味での壁になる」と宣言している白鵬が指名したということは、力を認めているという証拠だ。昨年の初場所前には新三役だった松鳳山(松ケ根部屋)と稽古するために二所ノ関一門の連合稽古に参加。同年の春場所前は三役を狙っていた千代大龍がいる九重部屋へと出向いた。成長株を見つけるたびに体を張って目標を示してきた。

 この日は、自身が名誉会長を務める子供相撲大会「白鵬杯」(2月2日、両国国技館)についても触れた。その際にも「跡継ぎというか、下を育てるのが(横綱の)役目ですから」と力説した。遠い将来だけではなく、次世代の“跡継ぎ”も自らの手で育てていく。

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2014年1月28日のニュース