沙羅 ソチ金「大本命」に!公式ニュースも認めた“強さ”

[ 2014年1月28日 05:30 ]

2位に終わり、表彰台で2連勝のイラシュコ(右)と握手をする高梨

 ジャンプ女子の高梨沙羅(17=クラレ)が金メダルの大本命に挙げられた。スロベニアで行われたW杯2連戦はいずれも2位に終わったが、今季11戦8勝の強さをソチ五輪公式ニュースも27日に認めた。五輪本番まで残るは2大会。課題を克服して、最高の状態でソチに乗り込む。

 W杯で優勝を逃しても絶対の金メダル候補の地位は揺るがない。ソチ五輪の公式ニュースが高梨を「大本命」に挙げた。今季11試合で8勝。残る3試合も2位が2度に3位が1度。公式ニュースでは抜群の安定感を誇る高梨を「注目の17歳」と表現した。右膝手術から復活を目指すサラ・ヘンドリクソン(19=米国)と、前日まで2日にわたって行われたW杯で連勝したダニエラ・イラシュコ(30=オーストリア)を対抗とした。

 大本命の評判に高梨も「これからどんどん良くなる」と自信を見せた。まずは五輪本番までに世界ジュニア選手権(28、30日、イタリア・バルディフィエメ)とW杯12、13戦(2月1、2日、オーストリア・ヒンツェンバッハ)で2つの“課題”をクリアする。世界ジュニアの会場は昨年2月の世界選手権でヘンドリクソンに苦杯を喫し、銀メダルに終わった地。ソチでも金メダルを争うライバルに負けた嫌なイメージを払しょくするためにも、ジュニア大会とはいえ結果も内容も伴う優勝を目指すことになる。

 そして、五輪前最後となるW杯。会場はソチ仕様の「クロソイド曲線」のジャンプ台だ。クロソイド曲線の台はスタート直後からカーブが始まり徐々に斜度変化するため、重力Gの掛かり方が緩やかで、踏み切りのタイミングを取るのが難しい。25、26日とスロベニアで行われたW杯ではタイミングがズレてイラシュコに連敗した。だが、同じくソチ仕様の蔵王ではビッグジャンプを見せて勝っており、踏み切りの感覚のばらつきを調整することが求められる。

 苦い記憶を消し、ジャンプ台を攻略した先に高梨のソチでの金メダルが待っている。

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2014年1月28日のニュース