遼　はい上がった！22歳誕生日前に来季米シード確定　

ウェブドットコムツアー　ネーションワイド小児病院選手権最終日

（9月15日 米オハイオ州コロンバス　オハイオ州立大ＧＣ＝７１４１ヤード、パー７１）
　１７位から出た石川遼（ＣＡＳＩＯ）は６８とスコアを伸ばし、通算４アンダーで７位に入った。１７日に２２歳となる石川は米ツアーとの入れ替え戦に位置付けられるウェブドットコムツアー（下部ツアー）ファイナル４試合の第３戦を終えて賞金ランキング１０位に浮上。最終戦を残し、来季米ツアーのシードが確定した。盧承烈（韓国）が通算１２アンダーで優勝した。

　入れ替え戦に入って伸ばし始めた口ひげが、２１歳の表情をよりたくましく見せた。６８をマークして７位に食い込み、来季の米ツアーのシードを確定させた石川は「クリアした安心感というのは分からない。まだ実感がない」とはにかみながら感想を口にした。

　「ボギー、ダブルボギーのスタートで苦しかった」。１番で２メートルのパーパットをカップに蹴られ、２番は左に曲げて４オン２パット。だが気持ちを切らさず巻き返した。３番では５メートルのパットを沈めると、そこから７バーディーを量産。最終１８番こそボギーを叩いたが、ショットもパットも手応えが残った。

　入れ替え戦４試合の賞金ランクで、下部ツアーのレギュラーシーズンのランク上位２５人を除く上位２５人に入れば来季のシードを獲得。石川はこの試合で賞金２万７０７１ドル（約２７１万円）を獲得し、入れ替え戦通算６万７０７１ドル（約６７１万円）でランク１０位に浮上した。下部ツアーの上位２５人を除けば上から６番目で安全圏に入った。

　米ツアーに本格参戦した今季は腰痛の影響もあってレギュラーシーズンではシードを得られなかった。しかし入れ替え戦では意地を見せた。力になったのが同学年の松山の存在。「英樹が物凄いプレーをして来季（シード）を確定しているので自分も頑張らなきゃという気持ちもあった。お互い切磋琢磨（せっさたくま）して来季もできるという、安心感は大きい」と話し、同じ舞台に立てることを喜んだ。

　新シーズンは１０月１０日に開幕。「状態が上がってきた形で秋からシーズンがスタートしてくれるので自分にとってラッキー」。その目は新たな戦いを見据えていた。