さくら「やっと勝てた」涙の1年11カ月ぶりV

[ 2013年5月6日 06:00 ]

<サイバーエージェントレディス最終日>久々の優勝に涙ぐむ横峯さくら。右はキャディーのジョン・ベネット氏

女子ゴルフツアーサイバーエージェント・レディース最終日

(5月5日 千葉県市原市 鶴舞カントリー倶楽部=6445ヤード、パー72)
 さくら涙の復活Vだ。この大会で92試合連続予選通過のツアー新記録を樹立した横峯さくら(27=エプソン)が2打差の2位から出て、3バーディー、1ボギーの70で回り、通算10アンダーで逆転。11年6月のリゾートトラスト・レディース以来1年11カ月ぶりのツアー通算19勝目を飾った。昨年の不振を乗り越えての感慨深い勝利に、うれし涙を流した横峯は、16年リオデジャネイロ五輪出場、永久シード獲得など新たな目標を掲げた。
【最終R成績】

 15センチのウイニングパットを沈め左手を突き上げると横峯は顔を覆った。「勝てる日が来るのかなと思っていた。やっと勝てた。やっとここに帰ってくることができた。本当に忘れられない1勝」。59試合、700日ぶりの歓喜に感極まった。

 一時は首位の全美貞と3打差あったが、10番パー4、残り125ヤードの第2打をPWで30センチにつけるバーディーで一度追いついた。11番をボギーとし再び離されたが、12番は3メートル、13番は10メートルのパットを放り込み連続バーディーで逆転。18番、重圧から第1打を左に曲げたが、ラフから残り170ヤードを7Iでピン右4メートルに乗せてしのぎきった。

 昨年はデビューした04年以来8年ぶりに勝利なし。ゴルフを仕事として淡々とこなしていたことを反省し取り組み方を変えた。テーマは「自分と向き合う」。どんな状況でも客観的な目を持つ。変則スイングのバランスを保つため(1)ハンドファースト(2)左足体重(3)ヘッドアップしないの3項目を確認する。当たり前のことを続けることで復調した。

 父・良郎さん(53)によると、以前は30歳で結婚して引退する青写真を描いていたが、今は違う。今後の目標を聞かれ「五輪もあります。(3年後の)2016年ですけど」とゴルフが採用されるリオデジャネイロ五輪挑戦を表明。「結婚してミセスで五輪出場?」との質問にも「目標はそこですね。頑張ります」と笑った。通算30勝で到達する永久シードも「自分のペースで目指したい」と視界に入れた。

 次戦はメジャーのワールド・レディース・サロンパスカップ(9日開幕、茨城GC)。「4日間なので体力勝負。一日一日頑張ります」。勝者の顔は自信に満ちていた。

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