杉本美香が引退表明 ロンドン銀で「本当にやり切った」

[ 2012年11月14日 16:20 ]

記者会見で現役引退を表明した柔道女子の杉本美香

 柔道女子重量級のエースとして日本を引っ張り、ロンドン五輪78キロ超級で銀メダルを獲得した杉本美香(28)が14日、所属先のコマツ(東京都港区)で記者会見し「目標のロンドン五輪を終えて本当にやり切ったという気持ちが強い。楽しかった」と現役引退を表明した。今後はコマツのコーチとして後進の指導に当たる。

 印象に残る試合に同五輪を挙げ「一番わくわくしながら試合ができた。決勝で負けたのは今でも悔しいが、一本も取れて良かったなと思っている」と語った。膝や肩など何度も大けがを負いながらも復活した柔道人生に「落ち込んだりもしたけど、自分にとって意味があったこと。今思えばけがをして良かった」と感慨深そうに振り返った。

 杉本は切れ味の鋭い払い腰や内股を武器に2010年の世界選手権東京大会では78キロ超級と無差別級を制覇し、日本女子で初の2冠を達成。全日本女子選手権は11年に初優勝し、ことしは準優勝だった。

 ▼杉本美香の話 4年間頑張ってきて本当にやり切ったという気持ちが大きくて(引退を)決めた。たくさんの応援に励まされたので感謝の気持ちを忘れないようにしていた。(けがが多く)今まで頑張ってくれた体にありがとうと言いたい。楽しかった。

 ▼コマツの松岡義之監督の話 こんなに多くのけがをしてきたトップ選手は見たことがない。でもけがをする度に成長して戻ってきた。満身創痍でよく頑張ったと思う。後輩のいい見本になる。

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2012年11月14日のニュース