第3Rイッキ爆発8バーディー!宮里藍、首位に再浮上

[ 2012年2月19日 06:00 ]

1番でバーディーを決め、ファンの声援に応える宮里藍

USLPGAツアー ホンダLPGA第3日

(2月18日 タイ・パタヤ サイアムCC=6469ヤード、パー72)
 宮里藍(26=サントリー)が単独首位に再浮上し、今季初戦での優勝に王手をかけた。第2ラウンドの残り5ホールと合わせて23ホールを消化。初日の首位から第2ラウンドを終えて4打差の4位に後退したものの、第3ラウンドは8バーディー、1ボギーの65とこの日のベストスコアをマークした。最終日は最終組から昨年7月のエビアン・マスターズ以来の米ツアー8勝目を狙う。世界ランク1位のヤニ・ツェン(23=台湾)が1打差の2位につけている。

 宮里のサンドウエッジが火を噴いた。グリーンを外してもそこから面白いようにカップに吸い込まれる。「グリーン周りのフィーリングがよくてチップインがたくさんあった」と本人も驚くほどの小技の冴(さ)えを見せた。

 14番の2打目から第2ラウンドの競技を再開し、17番で1つ目のチップインバーディーを奪った。初日の首位から4位に後退して迎えた第3ラウンド。5番パー4では花道から15ヤード、さらに11番では左手前のグリーンエッジから、この日3つ目のチップインバーディーを奪うと思わず小躍りして喜んだ。

 「きょうはパッティングよりもアプローチがよかったかも」と笑ったが、パットもびしびしとチャンスを沈めた。「13番からの3連続バーディーはきょう一番の集中力を出せた」と、いずれも4メートル前後のパットをねじ込んで首位に返り咲いた。

 ヤニ・ツェンとの同組も相乗効果をもたらしたようだ。パワーヒッターのヤニ・ツェンに対してコツコツ型の宮里。「タイプが全然違うから一緒に練習したらいいかもね」「アイは飛距離が伸びたんじゃない?」などと話をしながら、緊張感あふれるというよりは和やかなムードでそろって65の好スコアを出した。

 「きょう7つ伸ばしても、これだけ混戦なのでまったく油断できない」。ヤニ・ツェンとは最終日も最終組で同組対決。さらに周りを見渡せば、復調の兆しを見せつつある世界ランク7位の申ジエ、爆発力のある同2位のS・ペテルセン、殿堂入りのK・ウェブら強豪がそろっている。「このコースにはいいイメージがあるし、自分のゲームに集中して最終組を楽しみたい」。1打のリードはないに等しいことを肝に銘じつつ、2年ぶりの大会制覇への自信も感じさせた。

 ≪6試合中4試合で優勝≫米ツアー7年目を迎えた宮里だが、最終日を首位で迎えたのは過去に6試合あり、そのうち4試合で優勝している。06年の全米女子プロは3位に終わったが、その後は10年のHSBC女子選手権、トレスマリアス選手権、セーフウェー・クラシック、昨年のエビアン・マスターズと4連勝。ただし、直近の昨年8月のカナダ女子オープンではハリケーンの影響もあって16位と崩れた。

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