有村勝って米ツアー参戦!2週連続Vで出場権頂く

[ 2011年11月4日 06:00 ]

18番、笑顔で素振りをする有村

2011ミズノクラシック~伊勢志摩~

(11月4日 三重・近鉄賢島CC)
 国内唯一の全米女子プロゴルフ協会公式戦で、日本ツアーも兼ねる「2011ミズノクラシック~伊勢志摩~」(スポニチ主催)は4日から3日間、三重県志摩市の近鉄賢島カンツリークラブで開催される。先週の試合で今季3勝目を挙げた有村智恵(23=日本ヒューレット・パッカード)は3日、2週連続優勝に向けてインの9ホールを回って最終調整。今大会に勝って米ツアーの来季出場権を獲得した場合は、その権利を行使して来年から米ツアーに本格参戦する意向を示した。

 数年前なら首を横に振っていた話題にすんなりとうなずいた。日本ツアーのメンバーが今大会に勝てば、来年1年間の米ツアー出場資格が与えられる。先週、ツアー10勝目を挙げた余勢を駆って臨む今大会。有村は「その時は前向きに考えたい」と自らの意思を明らかにした。

 プロ6年目の今季、2月に米ツアーのHSBC女子チャンピオンズで1打差の2位に入った。日本でも手首の故障がありながら3勝を挙げ、賞金ランクは2位。世界ランクも13位まで上げた。トッププレーヤーとなったことで見えてきた夢もある。「大きな目標の1つが海外メジャーで勝つこと。あとは5年後のオリンピック。そこで日本が金メダルを獲ればゴルフ界ももっと盛り上がる」

 海外メジャーでは4月のクラフトナビスコ選手権で2年連続のトップ10入りを果たす一方、全米女子オープンや全英女子オープンは出場権を逃して悔しさも味わった。「海外に行くたびにいろいろなものを吸収できる。米ツアーに行けばもっと強くなれるはず」

 16年のリオデジャネイロ五輪では112年ぶりにゴルフの復活が決まった。サッカーの沢穂希やフェンシングの太田雄貴ら五輪系アスリートとの交流も多いだけに「スポーツ選手の夢」という大舞台への憧れも高まっている。

 同郷・熊本の先輩である上田桃子は07年大会を制し、翌年から米ツアーへと旅立った。心を突き動かす2つの夢をかなえるために、有村も同じ道を目指す。そのために大きな意味を持つ今大会。例年の優勝スコアは15アンダー前後で「今年は地面が硬めだし、意外に風が弱い」とさらにビッグスコアが飛び出す気配も感じている。世界の強豪とのバーディー合戦。それを制してこそ、米ツアーへの道は開かれる。

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2011年11月4日のニュース