中国出身の女子バスケ選手 解雇不当とシャンソン提訴

[ 2011年11月4日 19:49 ]

 バスケットボール女子のシャンソン化粧品(静岡市)の元選手で中国出身の川村李沙さん(29)=2009年に日本国籍取得=が、今年3月末に解雇されたのは不当だとして、同社に社員としての地位確認と1500万円の慰謝料などを求め、静岡地裁に提訴したことが4日、分かった。川村さんと代理人の弁護士が都内で記者会見し明らかにした。

 訴状によると、中国でバスケ選手として活躍していた川村さんは、同社にスカウトされ03年に来日、入社した。

 トップリーグに所属するシャンソン化粧品でプレーするには日本国籍の取得が必要。同社は当初「2年後に取得できる。日本代表になるチャンスもある。将来選手をやめても、会社で働けるようにして生活を保障する」と説明していたという。

 川村さんは同社の費用負担で短大や大学に進学。しかし国籍取得は要件を満たさず、取得できたのは09年だった。

 川村さんは09~10年にチームでプレー。10年には日本代表にも選ばれたが、国際バスケットボール連盟の規定に抵触し試合に出場できなかった。

 今年2月「契約を更新しない」と連絡を受け、3月末に解雇された。

 会見で川村さんは「国籍取得にかかる期間が分かっていれば日本には来なかった」と不満を示し「チームのために頑張り、愛着もあるので解雇は悲しい」と訴えた。

 シャンソン化粧品は「訴状を確認できていないので現時点ではコメントできない」としている。

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2011年11月4日のニュース