吉田メイジ初Vへ猛タックル!慶大に逆転勝ちで王手

[ 2011年11月4日 06:00 ]

<明大・慶大>後半15分、トライを決めガッツポーズする石原

関東大学ラグビー対抗戦グループ 明大18―10慶大

(11月3日 秩父宮ラグビー場)
 吉田メイジが優勝に王手をかけた。対抗戦グループ2試合を行い、元日本代表WTB吉田義人監督(42)が率いる明大は慶大と対戦。No・8堀江恭佑、プロップ石原慎太郎(いずれも3年)の2トライで18―10と逆転勝ちし無敗を守った。次戦(20日、秩父宮)は早大を12―8で下した帝京大との全勝対決。明大が勝てば最終戦早明戦(12月4日、国立)を残し13年ぶり15度目の優勝が決まる。2連敗の早大は3連覇が消滅した。

 攻守ともに持ち味を発揮しての逆転勝ち。それでも吉田監督は表情を引き締めた。「われわれは王者でも何でもないので、メイジのラグビーをするだけ」。帝京大との次戦に勝てば就任3季目で初優勝となるが、昨季は全勝で迎えた早明戦で敗れて3位に転落しただけに、おごりはなかった。

 慶大戦は前に出る守備で流れを引き寄せた。吉田監督は選手に「相手を1試合2トライ以内に抑えろ」と厳命。前半はボールを大きく動かされ後手に回ったが、前半39分の1トライに抑えて6―10と踏ん張った。「うちは無名な選手が多い。実績があっても体を張らないやつは使わない」。バックスリーは右WTB小泉とFB仁平が花園に出場していない。それでも、ひたむきでタックルをする選手を起用することで守備力がアップした。

 攻撃ではメイジらしい伝統の力強さが見られた。後半4分にNo・8堀江が3人をはじき飛ばして左隅に逆転トライ。11分後にはモールから最後はプロップ石原が3人を振り払ってインゴールに飛び込んだ。都知事と同姓同名の石原は「FWのトライ。これからはメイジの石原慎太郎をアピールしたい」と胸を張った。

 吉田監督は「きょうはタックルの勝利だ。堀江と石原のトライは、あれこそメイジのラグビー。先輩たちの豪快な突進をよみがえらせた」と笑顔を見せた。就任前年度に大学選手権24季ぶりの出場を逃したチームを率いてから3年。攻守にバランスのいいチームに育て上げた指揮官は名門復活へ手応えをつかんだ。

 ▽対抗戦優勝の条件 優勝は5戦全勝の明大と帝京大、3勝1敗の筑波大の3チームに絞られた。順位の決め方は勝利数の多いチームが上位で、勝ち数が並んだ場合は当該チームによる対戦の勝利数が優先。明大は初戦で筑波大に23―17で勝利。20日の帝京大戦に勝てば最終戦の早明戦に負けても6勝1敗。帝京大か筑波大に並ばれても当該対戦で優勝となる。帝京大は明大に勝っても最終戦が筑波大(12月3日、熊谷)。筑波大が青学大(11月12日)と日体大(同19日)に2連勝して1敗を死守すれば帝京大の優勝は決まらない。

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2011年11月4日のニュース