遼くん 硬いグリーン対策へ5番ウッド投入!

[ 2011年8月11日 06:00 ]

4番、パー3。5番ウッドでティーショットを放つ石川遼

 今季最後のメジャーとなる全米プロ選手権は11日に米ジョージア州のアトランタ・アスレチック・クラブで開幕する。先週のブリヂストン招待で4位に入った石川遼(19=パナソニック)は9日、藤田寛之(42=葛城GC)とアウトの9ホールをラウンド。硬く締まったグリーンへの対応策として5番ウッド(5W)の投入を決めた。

 照りつける日差しで、グリーンはますます硬さを増してきた。ロングアイアンで打ったショットは予想以上に転がってラフにつかまる。「7Iより大きいクラブだと、落ちてから7~8ヤードは転がる」と石川は語った。先週のブリヂストン招待は比較的グリーンが止まりやすかったが、今大会は違った攻めを要求される。そのために用意するのが5Wだ。「4番は凄く難しいし、5Wでいこうと決めました。1、3、5Wと入れるのは久しぶりだと思う。いい球が打てれば使い勝手はいい」

 この日回ったアウトでは4番パー3でその必要性を痛感した。池越えの219ヤード。風向き次第では2Iや3Iを使うことになる。しかし、それでは硬いグリーンに止められない。5Wの飛距離は約240ヤード。弾道が高く、着弾してからのランはアイアンより少ない。

 最近は3Wの次に距離の出るクラブとして、0Iや2Iを入れることが多かったが、そこには信頼性の問題もあった。「今までの打ち方だと出だしから高く吹き上がることがあって、高く上がる分、左右にぶれるイメージがあった」。しかし、尾崎将司から指摘されて3週間前から始めたスイング修正のおかげでここにも変化が生じた。「ロフト18度のクラブを16度くらいでインパクトできている」ため棒球ではなく、適正な高さの強い球が出るようになった。

 この日ラウンド後には練習場でしっかりと打ち込みを行って数カ月ぶりの実戦投入に備えた。世界ランク1位のルーク・ドナルド(英国)が「全米オープンよりも全米オープンらしい厳しい試合になるかもしれない」と難セッティングによる我慢合戦を覚悟する今大会。石川は“秘密兵器”を駆使して高弾道で攻める。

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