地元で初Vを…“ゴルフ界のエリカ様”5位浮上

[ 2011年8月7日 06:00 ]

5位タイに浮上した菊地絵理香は同組の中村香織(右)と話す

meijiカップ第2日

(8月6日 北海道・札幌国際CC島松コース=6473ヤード、パー72))
 ツアー未勝利の菊地絵理香(23=イーエックスSDP)が6バーディー、2ボギーの68で10位から首位と4打差の5位に浮上した。アマ時代は名門・東北高校で主将を務めた実力者。オーバーワークによる故障に泣かされ続けてきた“ゴルフ界のエリカ様”が、地元・北海道で初Vを狙う。70で回った古閑美保(29=京セラミタ)は通算11アンダーで首位を守ったものの、65をマークしたジャン・ウンビ(22=韓国)に並ばれた。
【第2R成績】

 キュートな笑顔がトレードマークの“ゴルフ界のエリカ様”菊地が、2日連続の60台をマークして5位に浮上した。2番パー3はグリーンを外し、アプローチも寄せきれなかったが、2・5メートルを沈めてパーセーブ。「1から5番までキッチリ我慢できたのが、いいスコアであがれた要因」。後半の12番からは3連続バーディーを奪って、一時は9アンダーまでスコアを伸ばした。

 そのビジュアルとは対照的に、根性練習が信条。東北高在学中はティーチングプロの父親から命じられるままに2キロの重りをつけた7Iを振るのが日課だった。しかし、その熱心さが裏目に出て左肋骨を3度も疲労骨折。08年にプロテストに合格した後も、オーバーワークがたたって左手首の腱鞘炎が慢性化し、シード権を取ることができなかった。最も痛みがひどかった昨年は1Wの飛距離が205ヤードまで落ちていた。オフは治療に専念。その結果、飛距離が240ヤードに戻り、9番パー5は2オンに成功して楽々バーディーを奪ってみせた。

 高校時代を過ごした仙台市は第二の故郷。それに加え、東日本大震災が起きた3月11日は福島県いわき市のゴルフ場で、姉・明砂美(25=フリー)とともにラウンドしながら立っていられないほどの揺れを体験した。「お世話になった方が仙台にたくさんいるので、上位に行きたい。7つくらい伸ばすつもりでやりたい」。大会コースは千歳市の自宅から車で30分。家族も仲間も応援に駆けつけているとなれば、4打差を逆転して地元でプロ初Vを飾るしかない。

 ◆菊地 絵理香(きくち・えりか)1988年(昭63)7月12日、北海道苫小牧市生まれの23歳。現在は千歳市在住。6歳からティーチングプロの父・克弥さんの指導でゴルフを始める。中学3年で日本女子アマ4強入りし、東北高校へ進学。3年時は主将を務めた。08年のプロテストに合格し、09年日本女子プロ選手権、昨年のCATレディースの6位が最高。昨年は賞金ランク62位で、QTランク56位。今大会に出場している姉・明砂美もプロゴルファー。1メートル57、52キロ。得意クラブはSW。

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