千春のカツに発奮…佐伯三貴、ノーボギー首位発進

[ 2011年6月18日 06:00 ]

13番でパーをセーブしギャラリーの拍手に手を上げ応える佐伯三貴

ニチレイ・レディース第1日

(6月17日 千葉・袖ケ浦CC新袖コース=6548ヤード、パー72)
 佐伯三貴(26=日立アプライアンス)が松山千春の“カツ”で目覚めた。先月のフンドーキン・レディースで優勝した後、不調に陥っていたが、開幕前の13日に事務所の社長でもある松山のライブを観賞して発奮。バンカーを利用した巧みなコースマネジメントも駆使してノーボギーの68と好発進した。今季2勝目に向けて李知姫(32=韓国)と並んで首位に立った。

 深いラフが雨に濡れて一層重くなった。だが、出場選手の中で唯一ノーボギーで終えた佐伯は「凄く難しかったけど意外とリカバリーがうまくいった」と満足げに笑った。

 2番パー4で第1打を右のラフに入れた佐伯には、グリーン右手前のバンカーが目に入っていた。重いラフからのショットは十分に距離が出ない危険性もあるが「無理にグリーンを狙わなくても湿ったバンカーは得意」と判断。あえてバンカーに入れて1メートルに寄せてパーでしのいだ。その後も合計5ホールでガードバンカーからパーを拾って首位発進した。

 ツアー3勝目を挙げた後の4試合は、連戦の疲れなどからトップ10にも入れずにいた。気分転換を兼ねて出かけたライブで、松山千春から「勝った後がダメだな」と言われ、さらに「運やラッキーが必要なのはアマチュアだけ。われわれプロフェッショナルに運はいらないんだ」とカツを入れられた。バンカーを利用したマネジメントは、まさに運任せではないプロの技。「まだ初日だから」と気を引き締めたが、3年ぶり3度目の出場となる全英リコー女子オープン(7月28日開幕)に向け、再び上昇気流に乗りつつある。

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