吉田、豪快にフォール勝ち!鬼の形相でエンジン全開

[ 2010年12月23日 19:48 ]

 【全日本選手権】吉田が珍しく鬼の形相を浮かべた。女子55キロ級決勝は第2ピリオドの開始早々に松川に先制ポイントを奪われた。出場した試合すべてで無失点の完全優勝を続けた今年の最後の試合で失点を喫して「自分に腹が立った」と感情があふれ出た。

 エンジン全開で攻撃的なレスリングを展開した。タックルで豪快に松川を担ぎ上げてマットにたたきつけ、フォール勝ち。五輪と世界選手権との10大会連続世界一に輝いた実力と意地を示した。
 男女の日本代表が9月の世界選手権と11月の広州アジア大会からの連戦の疲れを見せる中、ただ一人気を吐いた。減量がほとんどない肉体的な利点はある。それ以上に「勝ちたいという気持ち、闘争心がだれよりも上だと思う。モチベーションの低下はない」と精神面の充実を勝因に挙げた。
 2008年1月に連勝記録は119で止まったが、再び白星を重ね、この日で45連勝に伸ばした。「今年を漢字一文字で表せば」という質問に「勝ち続ける意味で『続』だった。来年はさらに前に行くための『進』になるかな」と笑った。28歳の女王はぶれることなく、ロンドン五輪での3連覇に向かう。

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2010年12月23日のニュース