放駒理事長ガッツポーズ NHK 秋場所を生中継再開

[ 2010年9月2日 15:05 ]

記者会見で大相撲の生中継の再開を発表するNHKの福地茂雄会長

 NHKの福地茂雄会長は2日、記者会見を開き、大相撲の生中継を12日に初日を迎える秋場所(東京・両国国技館)から再開すると発表した。

 野球賭博問題などをめぐる日本相撲協会の具体的な改革の道筋がつき、視聴者の理解が得られると判断した。
 福地会長は再開の理由について「反社会的勢力との関係を断ち切ろうという決意を相撲協会が示した。中継を楽しみにしている視聴者もいることなどを考慮し、総合的に判断した」と説明。一方で、今後新たな問題が発生した場合は「相撲協会の対応をみながら、場所の途中でも中継中止を含めて毅然とした態度で臨む」と述べた。
 また福地会長は「相撲は日本人に愛されている。NHKは公共放送なので中継するのが本質」とした上で、相撲協会に対し「放駒理事長(元大関魁傑)を先頭に、視聴者や相撲ファンの信頼回復に全力を挙げてもらいたい」と要望。会見直前、放駒理事長に中継再開を伝えた際、放駒理事長が「不祥事撲滅にまい進します」と語ったことを明らかにした。
 NHKは7月の名古屋場所の生中継をテレビでは初めて一場所を通じて中止。取組終了後に録画のダイジェスト番組を放送した。
 相撲協会は8月30日、「暴力団等排除宣言」で暴力団との関係根絶への決意を表明、放駒理事長がNHKを訪れ、宣言について説明した。

 ▼日本相撲協会の二所ノ関広報部長(元関脇金剛)の話 理事長は(生中継再開の連絡に)すごく大きな声で「やった」と言ってガッツポーズしていた。その喜び方を見たら、わたしも涙が出そうになった。本当にうれしい。

 ▼日本相撲協会の放駒理事長(元大関魁傑)の話 わたしどもは名古屋場所以前の形に戻したいと熱望していたので、非常にありがたい。ほっとしている。生中継再開が(再生への)追い風になればいいなと思う。ただこれが終わりではない。新しい出発だ。

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2010年9月2日のニュース