横審、伊藤理事「昭和の遺物」批判に異例の“抗議書”

　日本相撲協会の諮問機関である横綱審議委員会（横審）は２５日、東京・両国国技館で放駒理事長（元大関魁傑）も出席して臨時の会議を開き、月刊誌「文芸春秋」９月号に「横審は昭和の遺物だ」などと寄稿した相撲協会の伊藤滋外部理事（早稲田大特命教授）に抗議書を出すことを決めた。放駒理事長を通じて、一両日中に手渡される。

　特別調査委員会座長も務める伊藤外部理事は誌上で、横審は横綱について議論すべきで、協会の改革に言及することは適切でないとの持論を唱えた。横審の鶴田卓彦委員長は「横審を侮辱する暴言だ」と話し、沢村田之助委員は「理事としての責任問題だ」と厳しい口調だった。伊藤外部理事は「何も言うことはありません」とのコメントを出した。
　また会議では放駒理事長が新任のあいさつを行った。ＮＨＫ会長を務める福地茂雄委員は欠席した。