豪快な塩まきで人気…北桜引退「小野川」襲名

[ 2010年3月10日 06:00 ]

引退の記者会見をする元幕内北桜。右は北の湖親方

 大相撲の元幕内で豪快な塩まきでも人気だった東幕下27枚目の北桜(38=本名・向英俊、広島県出身、北の湖部屋)が9日、引退届を提出し、持ち回り理事会で年寄「小野川」の襲名を承認された。

 北桜は87年春場所で初土俵を踏み、01年名古屋場所で新入幕を果たした。その後はひざのケガに苦しんだが、昨年名古屋場所で戦後2番目の高齢となる37歳6カ月で再十両を果たすなど、懸命な土俵態度が共感を呼んだ。元幕内で十両の豊桜(陸奥部屋)は実弟で、史上7組目の兄弟幕内としても話題になった。
 大阪府立体育会館で会見した北桜は「体力、気力とも(もう)いいかなと思った。完全燃焼したと思う。塩まきは自分に気合を入れるためにやったが、皆さんに喜んでいただいた」とすっきりした表情で話した。今後については「掃除一つからしこの踏み方まで、師匠から教えてもらったことを後輩に教えていきたい」と抱負を語った。
 師匠の北の湖親方(元横綱)は「年齢的にも引退は仕方ない。23年間よく頑張ったと思う」と労をねぎらった。

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2010年3月10日のニュース