伊藤みき、西が初優勝/全日本モーグル

[ 2009年3月14日 17:19 ]

女子モーグルの表彰式で笑顔を見せる(左から)2位の里谷多英、優勝した伊藤みき、3位の村田愛里咲

 フリースタイルスキーの全日本選手権モーグル第1日は14日、長野県白馬さのさかスキー場でモーグルを行い、女子は世界選手権猪苗代大会デュアルモーグルで2位になり、来年のバンクーバー冬季五輪代表に内定した伊藤みき(中京大)が24・06点で初優勝した。2連覇を狙った長野五輪金メダルの里谷多英(フジテレビ)は23・62点で2位だった。世界選手権で2冠に輝いた上村愛子(北野建設)は出場していない。男子は、バンクーバー五輪代表に内定している西伸幸(白馬ク)が25・65点でこの種目を初めて制した。

 抜群の安定感が光った。21歳の伊藤みきが女子モーグルで初の全日本タイトルを獲得した。「去年はデュアルモーグルとも2位だったのでうれしい」と素直に喜んだ。
 エース上村は疲労でこの日は観戦に回ったが「わたしにはこの大会の占める割合は大きかった。日本の層も厚くなっているし、どれだけやれるか楽しみだった」と気合十分。予選はトップで通過した。決勝は第1エアの着地でやや乱れながらも、その後はリズム良くターンを刻み、かつての女王、里谷を0・44点差で抑えた。
 世界選手権で表彰台に立ち、2度目の五輪出場を決めたばかり。その面目を保つ優勝ながら、決勝のタイムは里谷の23秒60に見劣りする25秒42。スピードではまだ課題が残り「スキー操作を大事にしようと思う」とあらためてレベルアップの必要性を感じた様子だ。
 春からは中京大の4年生になる。卒業論文はスポーツの動作解析がテーマになる見込みで「滑りがいい人はどうなっているのかも見てみたい。忙しい年になるけど練習もしっかりやる」と、視線は早くも五輪シーズンに向いている。

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2009年3月14日のニュース