違反柔道着にはこれで対抗 日本代表は「柔2」

[ 2008年7月31日 06:59 ]

 柔道日本代表に柔道着を提供するミズノが北京五輪用の新型柔道着「柔2(ヤワラツー)」を発表した。スポーツ用具といえば、英スピード社の「高速水着」レーザー・レーサーをめぐる競泳日本代表の水着問題で揺れたが、柔道着は素材や規格が厳しく決められ、混乱はなさそうだ。

 ミズノは2000年シドニー五輪に合わせて「柔(ヤワラ)」を開発。05年3月から改良に着手してきた。体に沿った立体設計により、腕の上げ下ろし時に肩や脇の突っ張りを抑え、ひざの屈伸時の引っ掛かりなどを少なくした。また素材は綿にポリエステルを混合し、軽量化した。
 今年の5月から選手に配布したところ、従来の「柔」よりも体にフィットすることから「組み手で相手に持たせにくいし、こっちから切りやすい」との声もあった。
 最近は襟が分厚かったり、袖口が小さいなど違反柔道着が欧州を中心に横行しているが、ミズノのスポーツプロモーション部武道マーケティング室の御手洗大作氏は「あくまでも国際柔道連盟の規定内での改良。アドバンテージのない、正々堂々と勝負するための道着」と力説する。
 日本代表は「柔」か「柔2」のどちらかを選ぶことになるが、フィット感を嫌がって「柔」を継続使用する選手もいる。女子48キロ級の谷亮子(トヨタ自動車)は「わたしは特に道着にこだわらない。慣れたものを使いたい」と「柔」を選ぶ方向だ。
 全日本柔道連盟の上村春樹専務理事は「水着と違って、道着で強くはなれないが、選手は自分に適したものを選んでほしい」と話した。

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2008年7月31日のニュース