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無罪請負人・弘中惇一郎弁護士 「ロス疑惑本」が話題「私の弁護士としての今がある、全ての原点」

[ 2026年4月5日 05:30 ]

取材に答えた弁護士の弘中惇一郎氏
Photo By スポニチ

 有罪率99%とされる日本の刑事司法で数多くの無罪判決を勝ち取ってきた弘中惇一郎弁護士(80)の著書が話題だ。無罪請負人の異名を取る端緒となった事件「ロス疑惑」について初めてまとめた著書「三浦和義は真っ白だった!」(宝島社)。積年の思いを込めた一冊になっている。

 東京都心の弘中氏の事務所。インパクトある書名について尋ねると「刑事裁判において立証責任は検察側にあり、我々は無実の証明ではなく、検察の証拠に矛盾がないかを突いていく立場。それで無罪が確定したのに、今も“グレーを白にした”と言われている。三浦和義さん=写真、共同=は亡くなられていますが、裁判では主張することのなかった私が知っている真相を世の中に伝えたかった」と筆を執った思いを明かした。

 薬害エイズ事件の安部英氏、前代未聞のえん罪事件に巻き込まれた厚生労働省元局長の村木厚子氏、日産元会長のカルロス・ゴーン氏ら数々の著名事件を担当した中、ロス疑惑は「私の弁護士としての今がある、全ての原点」。持ち前の徹底調査により、無実の証拠として挙げるのが「保険会社3社から受け取った計1億5500万円の保険金。これが事件の動機とされたが、実は彼はこのお金に全く手を付けていなかった」と説明。銃撃事件で撃たれた「足」についても「足首とかではなく、数センチずれたら男性機能を失う自身の大腿部だった。“千人斬り”と豪語していた彼がそんな(自作自演の)リスクを冒すなんてあり得ない」と主張。刑事裁判ではなかなか見ることのない、弁護人による“無実の立証”。世間の誰もが認める「無罪」を勝ち取るため、無罪請負人の闘いは80歳になった今も続いている。

 《ナマケモノに似ている!?》著書では自身の生い立ちや趣味の油絵についても詳述。動物のナマケモノを描いた作品=写真=は、事務所に飾るほどお気に入りで「僕は体系的に学ぶことが苦手で、仕事でも何でも面白そうだなと思うものに手を出してしまう。そこがナマケモノと似ているなあと思っています」と述べた。

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