×

J1新潟・樹森監督 降格圏19位「どうしても疑心暗鬼に」「眠り浅い」前半戦総括インタビューで胸中語る

[ 2025年6月7日 04:00 ]

J1残留へチームをまとめる樹森監督
Photo By スポニチ

 就任1年目のJ1新潟・樹森大介監督(47)が本紙のインタビューに応じ、3勝7分け8敗(川崎F戦は未消化)で降格圏の19位で終えたリーグ前半戦を振り返った。プロのクラブで初の指揮を執る新人監督は内容が良くても結果が伴わなかった苦しい日々を振り返り、本音も吐露。J1残留を目指して戦う後半戦のポイントも含め、全2回にわたって連載する。(取材・構成、西巻 賢介)

 ――就任1年目のリーグ前半戦が終わった。
 「最初は(昨季までとの)変化がどうしてもあるので、バランスを取るのが非常に難しかった。ただ、変化を要望されて僕も来た。新潟のスタイルにプラスアルファする方にフォーカスして序盤はトレーニングして、あとはバランスだと取り組んでいた。そこからバランスは良くなってきたが、なかなか勝ち切れなかった」

 ――内容が白星につながらない試合が続いた。
 「“後は結果だけ”と、常に言われる試合が続いて苦しかった。勝てなくて、どうしても疑心暗鬼になってしまう時期があった。勝ち切れる(可能性があった)試合で2、3勝できていれば、もっと余裕を持って、僕も選手も、チーム全体でやれたと思うけれどチームとして自信がなくなっていった。そこが一番、難しかった」

 ――つなぐことと縦に速い攻撃のバランスが難しかった?
 「特に最初はバランスが悪かった。ちょっとつなぐトレーニングしてボールを保持することに振り切ると、前進できなくなって(前線の)アクションがなくなってしまう。テンポアップする、ラインブレークする裏へのトレーニングをすると、今度はそればっかりに…。選手は本当に素直で“(指示を)裏切ってもいい”と話していた。大枠の戦い方は変えていない。でも意識すると(戦い方が)変わるというところに歯がゆさがあった。だから、できるだけ言わないようにするなどアプローチを変えた」

 ――樹森監督自身も苦悩が多かった?
 「最初は全然やれる、続ければ問題ないという思いがあったけど、勝てなくなってくるとどこかで臆病になってしまった。5月の大型連休あたりから。でも、スタッフ間で話しても“内容は悪くないからやり続けるしかない”と。それでも勝てないと“何でだろう”となる」

 ――これまでに経験があったか?
 「内容が良くて勝てないのは、あまり経験がない。何回も映像を見て、“絶対に原因がある”と悩めば悩むほど変な方向にいってしまう。今思えば、あまり見ない方がよかったと思う」

 ――プロクラブの監督を経験して感じたことは?
 「監督一人では何もできない。スタッフの力が大切。スタッフとすぐに信頼関係を築くというのがなかなか難しいから(新監督はスタッフを)連れてくる(のが一般的)と思うが、時期的に僕には無理だったので、今いるメンバーと築き上げていきたい」

 ――苦悩する日々で試合の夢を見る?
 「夢は見ないですね。眠りが浅いからすぐに起きてしまう。“監督あるある”(笑い)。心配して監督経験のある人たちが連絡をくれる。“寝られないものですか?”と聞くと“当たり前だよ。寝られるヤツいないよ”と。特に僕は監督1年目で、さらに注目度が高いクラブ。常に張り詰めているからなのかな。でも、この半年で、それが当たり前になった」
《続く》

 ◇樹森 大介(きもり・だいすけ)1977年(昭52)7月28日生まれ、埼玉県出身の47歳。現役時代はFW。前橋商―専大から湘南に入団し、その後は水戸、草津などでプレー。J2通算147試合出場で、7得点。06年から指導者となり、12~22年まで水戸ユースを指揮。23、24年は水戸のコーチを務めた。高3の長男、中3の長女を持つ父でもある。

 ○…樹森新監督で迎えた今季リーグ戦は、開幕当初から波に乗れない展開が続いた。横浜Mとの初陣を1―1で引き分けると、内容が良くても試合終了間際に追いつかれるなどちぐはぐな試合が続き、8試合を消化しても白星がなく4分け4敗。ようやく第9節の神戸戦で初勝利を挙げたものの、今季リーグ戦のホーム初勝利が5月25日の湘南戦までずれ込むなど、復調の兆しをつかめないまま3勝7分け8敗の19位でリーグ前半戦を終えた。

「サッカーコラム」特集記事

「日本代表(侍ブルー)」特集記事

サッカーの2025年6月7日のニュース