【蹴トピ】女王、有終 ブラジル代表・マルタ 最後の五輪で3度目銀 38歳、FIFA女子最優秀選手6度
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11日に閉幕したパリ五輪でサッカーの女王が大舞台に別れを告げた。世界最優秀選手に6度選ばれた女子ブラジル代表FWマルタ(38)が、最後と決めた五輪で銀メダルを獲得。悲願の世界一は逃したものの、出場停止2試合の処分を乗り越えて奇跡的な決勝出場を果たした。男子ではスペインが欧州選手権に続く優勝。男女のサッカー競技を振り返った。
決勝で敗れること今大会で3度目。04年アテネ、08年北京に続いて頂点は逃したが、マルタは「メダルは銀でも、私たちの人生は黄金よ」と胸を張った。
最後の国際大会と宣言していた6度目の五輪は崖っ縁まで追い込まれた。1次リーグ第2戦の日本戦は後半アディショナルタイムの2失点で大逆転負け。W杯女王スペインとの第3戦では前半終了間際にマルタ自ら危険なプレーで一発退場となった。その後に2失点して敗れたブラジルは各組3位の中でかろうじて2位に入り8番目で準々決勝に滑り込んだが、司令塔には出場停止2試合の処分。敗退してもおかしくない状況になった。
しかし、ここでチームが結束した。1次リーグ1勝2敗と苦しんだブラジルが準々決勝で世界2位の開催国フランスを1―0で破り、準決勝は世界1位スペインに4―2でリベンジ。MFアンジェリナは「マルタのために戦った。最高の形で送り出したかった」と振り返る。
10日に行われた米国との決勝はベンチスタートとなったマルタだが、失点直後の後半16分から出場。猛攻及ばす0―1のまま振り切られて金メダルに届かなかったが「感謝の気持ちと幸福感でいっぱい。私たちは誇りを取り戻した。どう困難を克服して銀メダルを手にしたか見てほしい」と涙ながらに充実感をにじませた。
サッカー王国に生まれ、男の子に交じってボールを蹴り始めたのは6歳の時。体が小さくゴール裏で球拾いをさせられたこともあったが、4年後にはテレビで女子選手を見て「いつか私もあの場所でプレーする」と夢を語るようになった。
14歳で故郷を離れ、国内クラブで才能が開花。02年に代表に初招集され、03年W杯米国大会に17歳で初出場。06年からはFIFA(国際サッカー連盟)の女子最優秀選手に5年連続で選ばれるなど最多6度の受賞、サッカーの王様にちなんで「スカートをはいたペレ」とも称された。
第一人者として道を切り開き、チームメートや対戦相手に大きな影響を与えてきた。父が元NBAスターだった米国女子代表FWロッドマンは「マルタはサッカーを変えた。発信力も持つ素晴らしい人物で常に尊敬してきた。私たちはみんな同じよ」と打ち明ける。
試合後には観衆のスタンディングオベーションを受け「サッカーは女性のスポーツとみられていなかったけれど、状況は大きく変わった」とマルタ。27年には母国で女子W杯が開催される。「ピッチには立たないけれど、何らかの形でチームを支える。女子サッカーをもっと信じ、信頼性を高めたいの」。今後はピッチ外で女子の競技環境を整えていく。
☆名前と生まれ マルタ(マルタ・ビエイラ・ダシウバ)1986年2月19日生まれ、ブラジル・アラゴアス州出身の38歳。1メートル63。
☆表彰 FIFA女子最優秀選手は06~10年、18年に史上最多となる6度の受賞。24年には傑出した経歴を持つ選手に贈られるFIFA特別賞を受賞。
☆記録 W杯と五輪は各6大会に出場。W杯通算17得点は男子でクローゼ(ドイツ)が残した16点を上回る最多記録。五輪は21年東京大会で男女を通じて史上初の5大会連続得点を果たしたが、今大会は無得点。五輪通算13得点はクリスチアネ(ブラジル)に1点差の歴代2位。AP通信によれば、代表での国際試合成績は185試合119得点。
☆所属 地元クラブのCSAから00年にバスコダガマ加入。サンタクルスを経て04年にウメオ(スウェーデン)に移籍した。ブラジル、米国、スウェーデンのクラブを渡り歩き、17年から米国のオーランド・プライドに所属。今季は13試合で5得点を記録している。
☆夢 今年1月にFIFA公式サイトのインタビューで「引退したら母親になりたいという気持ちが大きい。子供たちがサッカーを選んで、物語が続くことを願っている。ピッチの脇で子供の練習やプレーを見守るのが夢。いつかかなえたい」と語っている。
≪男子スペイン、黄金時代≫
男子はスペインが地元開催だった92年バルセロナ大会以来、2度目の金メダルを獲得した。誰もが要因に挙げたのが結束力だ。
デニア監督は「重要なのは正しい選考をして家族のようになること」と訴えた。24歳以上のオーバーエージ枠はフル活用。しかし、選んだのは五輪出場権を獲得した23年U―21欧州選手権でメンバーだった23歳のFWゴメスといずれも24歳のFWルイス、DFミランダで“補強”というよりチームの一体感を重視した選考だった。
欧州選手権を制したA代表から控えだったフェルミン・ロペスとバエナの両MFを招集した一方で、17歳のFWヤマルや22歳のFWウィリアムスらA代表で実績を残す五輪世代の多くは呼ばれなかった。それでもF・ロペスは決勝フランス戦の2得点を含む5戦6発で貢献。「僕らは家族。みんな一緒に同じ目標を頭に描いてピッチ上で示した」と誇らしげに語った。
バックアップメンバーながら出場2戦目だった決勝の延長戦で優勝を決める2得点を挙げ、層の厚さを証明したFWカメリョは「信じてくれたチームメートのおかげだ。我々は世界で一番幸せな子供たちだよ」と笑った。
84年のフランス以来となる同年開催だった欧州選手権と五輪の2冠に加え、7月にはU―19欧州選手権も制した。今大会のメンバーは昨夏のU―21欧州選手権準優勝からステップアップ。育成の充実ぶりが際立つ結果に、銀メダルを獲得した21年東京五輪で監督を務め、現在はA代表を率いるデラフエンテ監督は「我々は壮大な物語を生きている。五輪とスペイン・スポーツ界の歴史に残る」と誇らしげ。新たな黄金時代到来を告げる快挙にスペインが沸いている。
≪女子米国、史上最多5度目金≫
米国女子は初陣からわずか71日だったヘイズ新監督が史上最多を更新する5度目の金メダルに導いた。昨夏のW杯で主要国際大会ワーストの16強敗退を受け、再建を託されたイングランド出身の指揮官は「受けて入れてくれた選手に感謝しないと」と涙を浮かべた。
イングランド女子のチェルシーをリーグ5連覇に導いた名将は高みを目指してパスワークを意識した一方で能力が高い選手の個性も重視。FWロッドマンは「原則はあるけれど選手の創造性を求めて自由を与えてくれる」と明かす。全6試合に先発した3トップが全12得点のうち10得点を挙げるなど力を発揮。過密日程でもオンとオフの切り替えを徹底し、カラオケやパズルなど選手がリラックスできる環境を整えた。「私たちはあらゆる瞬間を楽しんだだけ」とMFホラン主将。米国の華麗なる復活となった。
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