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新潟・秋山同点弾 チームJ1通算600点目 試合前のサポーターの出迎えに「涙が出そうになった」

[ 2024年4月14日 04:30 ]

同点に追いつくミドルシュートを決めた秋山
Photo By スポニチ

 J1新潟は、ホームで札幌に1―1で引き分け、連敗を2で止めた。前半20分に先制を許したが、相手に退場者が出た後の後半35分、クラブのJ1通算600ゴールとなるMF秋山裕紀(23)のJ1初得点で同点に追いついた。勝ち点9で順位は14位のまま。次戦はルヴァン杯2回戦の17日、アウェーでJ2のいわきと対戦する。

 敗色が濃くなり始めた後半35分。ゴールから約30メートルの位置でパスを受けた秋山に迷いはなかった。「振り抜くことだけしか考えていなかった」。右足から放たれた強烈なミドルシュートは、相手DFに当たってゴールネットに突き刺さった。

 2試合連続無得点だったチームは開始直後から札幌を押し込み、FW小見、MF長谷川がバー直撃のシュートを放つも入らない。対照的に前半20分の札幌MF浅野のシュートはバーに当たった後、ゴールに吸い込まれ、5試合連続で先制点を決められた。

 流れが変わったのは後半30分。相手に退場者が出て、チーム全体が押し上がった。その5分後、目の前にできたスペースを見逃さず、秋山が「気持ちで押し込んだ」シュートは、クラブのJ1通算600点、自身J1初得点のメモリアル弾となり、ガッツポーズで喜びを表現した。

 普段はミドルシュートの自主練習はあまりしない。しかしチームがゴールから遠ざかっており、「俺らが決めないと試合が動かない」と、札幌戦に向けての練習後は毎日、MF宮本らとミドルシュートを蹴り込んできた。その効果が早速出て「シュート練習をしていた選手が決めると自分は明言していた。決まって凄くうれしい」と白い歯を見せた。

 試合前、会場入りする選手たちのバスを、サポーターがフラッグと応援歌で出迎え、鼓舞した。この日主将マークを巻いた秋山は「涙が出そうになった」と言い、後押しを受けて必勝を期したが、勝ち点3を届けることができず「結果で恩返ししたかった」と悔しさをにじませる。

 連敗こそ止めたが、5試合勝利がないことも事実。「何かが正直足りない。その何かをチームで確認して、強くなっていきたい」。この勝ち点1を成長の糧にする。 (西巻 賢介)

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