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甲府が快挙!J2勢史上初のACL決勝T進出 敵地でブリラム撃破し首位通過決めた

[ 2023年12月12日 20:24 ]

ACL1次リーグH組最終節   甲府3―2ブリラム ( 2023年12月12日    タイ )

<甲府―ブリラム>前半、チーム2点目のゴールを決め、駆け出す甲府FWウタカ(右)
Photo By 共同

 サッカーのアジア・チャンピオンズリーグ(ACL)東地区1次リーグ最終節が12日、各地で行われ、H組首位のJ2甲府は敵地で同3位・ブリラム(タイ)に3―2で勝利。3勝2分け1敗の勝ち点11とし、同組1位通過が確定。J2勢史上初のACL決勝トーナメント進出という快挙を果たした。

 H組は5節を終え、首位・甲府から4位・浙江(中国)まで勝ち点2差の大混戦。2位メルボルン・シティー(オーストラリア)、3位ブリラム(タイ)を含め4チーム全てに決勝トーナメント進出の可能性を残す中で運命の最終節を迎えた。

 試合は冬の日本から一変、敵地タイでは30度超えという真夏の暑さとの戦いとなったが前半24分に先制点。前線からのプレスでボールを奪ったMF長谷川がそのまま攻め上がり、ペナルティーエリア内で右足一閃。狙いすましたシュートが相手GKの腕を弾いてゴールネットを揺らした。

 勢いに乗った甲府は同38分にも追加点。左からのクロスをFWウタカがエリア内でトラップし、相手DFに当たるも目の前にこぼれてきたボールを冷静に左足で蹴り込み2点目。さらに前半アディショナルタイムにもFWウタカが右CKからのこぼれ球を右足で押し込み、3―0とリードを広げた。

 しかし、後半に入ると試合の流れが一転。後半開始3分で途中出場のFWアーティットに1点を返されると、その7分後にも失点。味方のハンドからPKを与えてしまい、MFチャウシッチに決められ瞬く間に1点差に迫られた。なおも同16分にはクロスからMFピーラドンにヘディングシュートを浴びたが、GK河田がファインセーブ。チームの危機を救った。

 流れを呼び戻したい甲府はFW三平、MF鳥海らを途中投入するも追加点は奪えず。それでも1点差で逃げ切って3勝目。1次リーグ突破の行方は他会場の結果次第となった。

 一方、同組2位のメルボルン・シティーは本拠で浙江と1―1の引き分け。勝ち点9となり同組2位が確定。甲府が大混戦のH組で1位となり、開幕5連勝で1位突破を決めた川崎Fに続き、日本勢2チーム目の決勝トーナメント進出決定。今季リーグ戦は8位で終戦。惜しくも最終節でJ1昇格プレーオフ出場を逃すなど悔しい結果に終わったが、初出場のACLで“J2の誇り”を胸に快進撃は続く。

 ◆過去のJ2勢ACL成績 J2勢のACL出場は過去06年東京Vのみ(甲府が2チーム目)。天皇杯王者として参戦した東京Vは、大会前に同組となった4チームのうちタイとインドネシアの2クラブが規定違反で失格に。残った蔚山(韓国)と“異例の1次リーグ”としてホーム&アウェー方式で対戦。ホームでの第1戦を0―2、アウェーでの第2戦も0―1と敗れ敗退。2試合とも無得点に終わった。

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