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森保監督 選手選考の前に…日韓戦で求めるのは“勝利”のみ 日本人の誇り胸に戦う

[ 2022年7月27日 04:30 ]

E―1選手権(男子)   日本―韓国 ( 2022年7月27日    豊田ス )

アップするイレブンを見つめる森保監督(中央)(撮影・椎名 航)
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 【森保イズム 深掘り(3)】森保一監督(53)の哲学を過去の発言などから読み解く企画第3弾は「日本代表としての誇り」。

 国同士の誇りがぶつかる伝統の日韓戦。W杯への選考も兼ねるが、指揮官は「まずは韓国に勝って、優勝で締めくくることを目標に戦いたい」と話した。

 17年末から取材をする過程で、監督自身の「誇り」が見えた瞬間がいくつかある。

 昨年10月のW杯最終予選オーストラリア戦。君が代を聴く目に涙が浮かんだ。W杯出場へ窮地に立たされていた状況での“特別な涙”として多くのメディアが取り上げたが、実際は違った。

 後日、真相を明かしてくれた。「現役時代から毎回、君が代を聴くと泣きそうになっていた。日本人としての誇りを感じる、なんていい歌なんだろうと思うんです」と。

 選手時代から「かばん持ちでも何でもいいのでとにかく同行して日本代表の活動をしたい」というほど代表への思いを強く持った。

 「誇り」が欠ければハッパをかけた。東京五輪世代を指揮した18年夏のアジア大会。韓国人の朴恒緒(パクハンソ)監督率いるベトナム戦のハーフタイムだった。韓国のようにガツガツ来る相手に及び腰で、球際での気迫を欠いた。温厚な指揮官は珍しくハーフタイムに声を荒らげて一喝。球際の激しさ、勝負にこだわる姿勢を強く求めた。

 日韓戦ほど国を背負う重みを感じるシチュエーションはない。戦術うんぬんの前に、大切にしなければならないもの。W杯前国内最後の一戦で、それを示す。

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2022年7月27日のニュース