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WEリーグ 4日の全5試合延期、オミクロン株拡大受け なでしこ国内組18選手は長期隔離

[ 2021年12月2日 05:30 ]

三菱重工浦和の日本代表MF猶本
Photo By スポニチ

 サッカー女子のWEリーグは1日、第11節(4日)全5試合の延期を発表した。新型コロナウイルスの新たな変異株「オミクロン株」への政府対応に基づき、オランダ遠征から同日に帰国した女子日本代表「なでしこジャパン」の選手は2週間の待機が必要となり、出場できないため。オミクロン株の影響を受けて試合が延期となるケースは日本の主要スポーツで初めて。今月に予定されていたなでしこジャパンの国内合宿も取りやめる。

 “オミクロン規制”の影響が、女子サッカー界を直撃した。なでしこジャパンは1日、オランダ遠征から帰国。当初は政府との事前調整に基づく特例措置を受け、選手は4日のリーグ戦まで隔離されつつも、各所属クラブで個人練習は行える“個人バブル方式”で調整できる予定となっていた。しかし、新型コロナウイルスのオミクロン株に対する国の水際対策強化のため特例措置は急きょ中止に。空港検疫が指定するホテルでの6日間隔離を含む14日間もの待機が必要となり、日本サッカー協会はいったん、遠征帰りの国内組18人が4日のリーグ戦に出場しないと発表した。

 これを受け、WEリーグは実行委員会で週末のリーグ戦開催について審議。三菱重工浦和、日テレ東京Vではそれぞれ主力の5選手が欠場する非常事態とあって、岡島喜久子チェアは全5試合の延期を最終決定した。WEリーグの野仲賢勝専務理事は「全クラブの公平性を担保する観点を重視した結果となった」と説明した。

 長期隔離の影響は、なでしこジャパンの今後の活動にも及ぶ。池田太監督やスタッフも待機の対象となり、23年W杯予選を兼ねた来月のアジア杯(インド)を見据えて今月に予定していた国内合宿も中止に。今回の遠征ではアイスランドに0―2で敗れ、オランダと0―0引き分け。決定力不足など、貴重な国際試合で得た課題を合宿で修正する機会がなくなり、W杯につながる重要な大会に“ぶっつけ本番”で挑むことになりそうだ。

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2021年12月2日のニュース