×

五輪エースFW間に合った!U24上田 1次L初戦の南ア戦照準「1戦目からいいパフォーマンスを」

[ 2021年7月16日 05:30 ]

DFの裏を取り、ゴール前に飛び出す上田(左)(撮影・椎名 航)
Photo By スポニチ

 東京五輪サッカー男子日本代表は15日、兵庫県内で合宿を行った。FW上田綺世(あやせ、22=鹿島)が脚の付け根の肉離れからの順調な回復ぶりをアピール。1週間後に迫った22日の1次リーグ初戦、南アフリカ戦の出場に照準を定めた。チームは本番前最後の強化試合となる17日のスペイン戦に向けて、一部非公開で調整した。

 視界は良好だ。合宿中に初めて取材に応じた上田は回復具合について「順調ですとしか言えない。目標に向かって順調に進めている」とキッパリ。17日のスペイン戦出場は未定ながら「1戦目からいいパフォーマンスをできる準備をするのが大事だと思う」と五輪初戦からのプレーを真っすぐに見据えた。

 先月23日の大分戦直前の練習で負傷し全治は1カ月。当初は五輪出場を危ぶむ声もあったが、回復は順調だった。静岡合宿中の10日からシュート練習に部分合流。その後ミニゲームなど対人練習に加わった。この日も冒頭に公開された練習メニューは全て消化した。

 五輪を諦めたことはなかった。肉離れ直後も「僕は強引にでもやろうと思っていた」。それでも「どんなに回復が早まろうと、サッカーができない期間があるのは間違いなかった」という状況で、復帰を待ってくれたスタッフ陣には感謝の思いが強い。「自分が何を残さなきゃいけないか」、日々考えながらリハビリに励んできた。

 森保ジャパンで最多得点の29戦17発。「特長を出す能力は(前田)大然君も(林)大地君も凄くある。それが刺激になっています」。それぞれスピード、ポストプレーという持ち味があるライバルを引き合いに謙虚に語るが、鋭い動きだしと決定力を誇る点取り屋が初戦に間に合えば、チームにとって大きい。

 17年12月11日、U―20代表として出場したM―150杯(タイ)の北朝鮮戦で初めて日の丸を背負って先発し、2得点を挙げた。当時、名もなき大学生は言った。「法政の上田綺世という名を、ここから広げていけたらいい」。あれから3年半。負傷という危機を乗り越えた日本のエースストライカーが、いよいよ世界に名を広める舞台に立つ。 

続きを表示

2021年7月16日のニュース