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マジョルカ久保 緊急出場で初アシスト 高精度クロスで劣勢の空気一変

[ 2019年9月23日 05:30 ]

スペイン1部   マジョルカ2―4ヘタフェ ( 2019年9月22日 )

<ヘタフェ・マジョルカ>前半、競り合うマジョルカの久保(右)
Photo By 共同

 マジョルカの日本代表MF久保建英(18)が22日、アウェーのヘタフェ戦に途中出場し、スペインでの初アシストを記録した。後半25分、右サイドから高精度のクロスをFWブディミールの頭に合わせた。試合は2―4で敗れる中、日本の至宝が希望の星となった。次戦25日のアトレチコ・マドリード戦では先発デビューの可能性が出てきた。

 「魔術師」と呼ばれるにふさわしいクロスだった。後半25分、久保の左足が劣勢だった空気を一変する。右サイドでボールをキープしながらゴール前へ、柔らかいボールを送った。FWブディミールの頭にピンポイントで合わせ反撃の狼煙(のろし)をあげた。スペインでの記念すべき初アシストとなった。

 出番は突然、巡って来た。この日も久保はベンチスタート。だが前半19分、MFセビリアがピッチに倒れ込み、負傷交代。そこでモレノ監督が送り込んだのが久保だった。試合後は日本メディアに一礼。「今日は(会見を)やらないでと言われてるんで」と話すにとどめたが、インパクトは絶大だった。

 加入から間もない18歳はFKのキッカーも任された。まず後半4分、右サイドから左足一閃(いっせん)も相手DFの壁にはね返された。同30分には中央から今度は直接、ゴールを狙う。GKが一度、こぼしかけるほど強烈な一撃となった。マルカ紙の採点もチームトップタイの2点で、アス紙は「彼の左足の蹴り方は目を見張る特別なもので、質の高さを示した」と絶賛した。

 瞬く間に攻撃の中心となり、リーグ戦出場3戦目で最長の72分プレー。地元メディアも期待する先発デビューは次戦25日のアトレチコ・マドリード戦でも実現する可能性が出てきた。「C・ロナウド2世」と呼ばれるポルトガル代表FWジョアンフェリックス(19)との“10代対決”としても注目される一戦だ。この日、森本貴幸(当時セリエAカターニア)の4大リーグ最年少得点記録(18歳8カ月21日)更新はならなかったが、もはや時間の問題と言えそうだ。

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