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ハリル監督「夢は銀座パレード」も内実は悲壮…かん口令を示唆

[ 2018年3月27日 05:30 ]

ベルギー遠征国際親善試合   日本-ウクライナ ( 2018年3月27日    リエージュ )

練習が始まる前、ハリルホジッチ監督の後ろで槙野(右端)に指示を出す本田(中央)右から2人目は長友
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 6月14日開幕のW杯ロシア大会に出場する日本代表は27日、ベルギー・リエージュでウクライナと親善試合を行う。低調な試合が続く中、バヒド・ハリルホジッチ監督(65)は団結力の重要性を強調し、今後はかん口令を敷く可能性を示唆。コートジボワールを率いた10年にW杯イヤーに解任された過去があり、トラウマを克服する勝利を誓った。

 重い空気を振り払おうと、ハリルホジッチ監督があえて明るい話題を切り出した。ウクライナ戦に向けた公式会見。内容に乏しく、結果も出ない中で「私の夢は銀座でパレードをすること。そのために(W杯で)成功しないといけない。まだまだ銀座は地理的にも目標としても遠い」と壮大な夢を掲げた。

 チームは欧州組を招集した試合で最近4試合勝利がない。指揮官にはコートジボワールを率いた10年に、W杯開幕まで3カ月余りの時期に解任された過去がある。日本協会からバックアップを約束されているとはいえ、8年前の記憶が頭をよぎる状況。トラウマ克服のためにも、ウクライナ戦は結果にこだわる。

 低迷打破へ、キーワードに掲げたのが「団結力」。練習前の円陣では「団結しよう!」と連呼した。1―1の引き分けに終わった23日のマリ戦後は、選手から采配を疑問視する声が噴出。指揮官は「結果が出なければ、監督の指示が理解できないという意見は出てくるが、それはどの国も同じ。問題は内部で解決する。外部に対する発言は良くない」と、かん口令を敷く可能性も示唆した。

 ウクライナはW杯本大会1次リーグ第3戦で対戦する仮想ポーランドとなる。日本は1次リーグを突破した02年日韓大会、10年南アフリカ大会はともに第3戦に勝利。14年ブラジル大会も第3戦でコロンビアに勝っていれば結果的には16強に進出していた。指揮官は「ウクライナはマリよりもレベルが高い。選手には結果を求めた。W杯出場が懸かっているくらいの気持ちで戦う」とし、「私は慢性的に不満を抱えている。なぜなら勝利に飢えているからだ」と語気を強めた。今遠征後の代表活動は5月21日からの国内合宿の予定。銀座に向けて、負の連鎖を断ち切りたい。

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