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ハリル監督 落胆ドローで不安露呈「W杯準備できていない」

[ 2018年3月24日 05:30 ]

国際親善試合   日本1―1マリ ( 2018年3月23日    ベルギー・リエージュ )

<日本・マリ>後半、選手に指示を出すハリルホジッチ監督
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 ハリルホジッチ監督の仏頂面が全てを物語っていた。先発の平均年齢22・8歳と若手中心のマリに対し、同点に追いつくのがやっと。どちらがW杯出場国か分からない内容。中継局からインタビューを促されても、しばらくベンチに座ったまま動けなかった。

 「厳しい結果。いろんな情報が得られたが、全てがポジティブなわけではない。今日は深い分析まで入りたくない。W杯はまだまだ遠いな、という感じですね」

 最終ラインを高く設定するW杯仕様の戦術も前半14分、ボールを奪った直後のプレーで昌子が久保への縦パスをミス。同42分には自陣深くでクリアを試みた宇賀神の右足が相手選手をキックし、PKを献上。指揮官はたまらず、宇賀神を前半だけで“懲罰交代”させたが、W杯イヤー初戦としては厳しい幕開けとなった。

 チームづくりは遅れている。指揮官は昨年末の時点で今遠征からメンバーを固定する考えを示していたが、吉田、香川、酒井宏ら故障者続出を受けて方針転換。森岡、宇賀神、大島、中村ら国際経験の浅い選手をテストした。だが「誰のこともまだ判断したくない。5、6人先発がいない、それを感じた試合でしたね」。新戦力の“不合格”を示唆するような言葉を残した。

 今遠征は勝ち癖をつけることもテーマだった。指揮官は「勝利のスパイラルをつくりたい」とW杯出場国との試合を避けてマリ、ウクライナとマッチメーク。マリはFIFAランク67位でW杯アフリカ3次予選C組で1勝もできず最下位に沈んだ格下だ。まさかの内容に「セネガルに対する準備はできていないということ」と吐き捨てた。

 W杯まで3カ月、この期に及んで戦術の大幅な変更、大量の新戦力テストと不可解な面も多いが、屈辱的な敗戦を免れたことだけが唯一の収穫。「未熟な面が出た。私が期待するW杯本大会のチームからは遠い」とハリルホジッチ監督。本番まで残された試合は4試合しかない。

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2018年3月24日のニュース