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ハリルJ、現地テヘランで初練習 7日テロ事件受け超厳戒警備

[ 2017年6月10日 05:30 ]

テヘランでの初練習でランニングをする日本代表イレブン
Photo By スポニチ

 日本代表は9日、W杯アジア最終予選イラク戦(13日)の舞台となるテヘランに入り練習を行った。7日にテヘラン市内で起きたテロ事件を受け、テヘラン郊外にある練習場には治安維持軍が導入され、30人を超える兵士が警備にあたった。テロ警戒レベルが引き上がる中、厳戒態勢の中での調整がスタートした。

 テヘラン郊外のグラウンドでは機関銃を持った兵士がにらみを利かせていた。日本代表の現地入り後の初練習を警備するため、イラン当局は治安維持軍30人を導入。計6台のパトカーに護衛されたチームバスが敷地内に入ると、門は即座に施錠された。スタジアム関係者は「2日前の事案を受けて、(イラン当局は)ぴりぴりしている」と説明。到着したエマーム・ホメイニ空港では一般導線でバスまで移動し、宿泊するホテルも荷物チェックはなかった。拍子抜けするほど警備は手薄だったが、練習では一転。厳戒態勢の中、ランニングなど約1時間の軽めのメニューをこなした。

 7日にテヘラン市内で銃撃や自爆によって13人以上が死亡、46人以上が負傷した同時多発テロが発生。この日はテヘラン大学や、市中心部を東西に走るエンゲラーブ通りなど各地で追悼行事が行われ、繁華街には警察官の姿も目立った。在イラン日本大使館は、日本―イラク戦の警備を最高レベルの厳戒態勢に引き上げるようイラン当局に要請している。

 吉田、岡崎のプレーするイングランドで5月22日に自爆テロが発生するなど欧州組にとってテロは人ごとではない。乾が「(テロは)いつ起こるか分からない」と話すように選手には動揺が走っているが、倉田は「今のところは問題ない」と厳重警備に安心した様子だった。ハリルホジッチ監督は「私はボスニア紛争を経験し、そういった状況には慣れている」と語り、この日も経由地のドバイ空港で「オハヨウゴザイマス」と報道陣に日本語であいさつするなど上機嫌。不安が完全に消え去ることはないが、精神面の負担が少しでも軽減されればイラク戦への追い風となる。

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