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外国選手の巨額契約待った 中国サッカー、上限規定検討

[ 2017年1月10日 10:34 ]

 サッカー強化を国策とする中国で、プロチームが欧州や南米のチームから有名サッカー選手らを、巨額を投じて獲得するケースが相次いでいることを受け、スポーツ行政を管轄する国家体育総局が10日までに、契約金の上限規定の導入検討を始めた。

 習近平指導部は中国でのワールドカップ(W杯)開催を目標に、競技人口の増加やレベルアップなどの中長期発展計画を推進中。海外の有名選手や監督の“爆買い”に対して「中国人選手の育成にもっと金をかけるべきだ」との批判が多く、政府が是正に乗り出した格好だ。

 サッカーの中国スーパーリーグは16チームが参加。報道によると、昨年は総ゴール数624のうち、約7割が外国人選手によるゴールで、得点ランキング上位20人のうち中国人は2人だけだった。

 欧米メディアによると、世界のサッカー選手の報酬ランキングでも、中国のチームと契約した外国人が上位10人のうち5人を占めた。トップは、上海申花の元アルゼンチン代表フォワードのテベス選手で、週給76万ドル(約8800万円)。

 中国メディアは「中国人のフォワードは試合出場の機会が奪われており、レベルアップにつながらない」と警告。国家体育総局の報道官も、巨額契約による獲得は「長期的な展望を欠いている」として、中国サッカー協会に改善を求めた。

 中国は、競技人口を増やすためサッカー専門学校を5万校、サッカー場を7万カ所以上建設することを計画。中国企業はイタリア1部リーグ、セリエAで本田圭佑選手が所属するACミランの買収交渉などを進めている。

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2017年1月10日のニュース