【チェアマン直言】Jリーグ国際化支える外国人インターン生

[ 2016年7月26日 12:00 ]

Jリーグの村井チェアマン

 先日、2017年以降のJリーグの国内放映権に関する発表を行った。ロンドンに本社を置き世界100カ国以上でスポーツコンテンツ配信やメディアサービスを行っているパフォーム社と今後10年間で総額2100億円を超える規模で契約を締結した。NTTグループとともにスタジアムや周辺商業施設などのWiFi化などを進める協力体制も組まれることとなった。パフォーム社は世界のサッカーを知り抜く真のグローバル企業だが、Jリーグの中でもじわり、もう一つの国際化が進みつつある。

 実は昨シーズン、明治安田生命J1リーグは毎節数試合だが、アジアを中心に37カ国で生中継されている。チャンピオンシップは28カ国で生中継された。合計すると世界では1000万人を超える人が視聴したことになる。そうした背景もあり、Jリーグで働く者たちの意識も国際化していく必要があると、今年からJリーグのオフィスでは外国人のインターンシップ生が働き始めている。

 インドから来たアニルダ・デブラパッリ君、通称「アニキ」にはいきなり全社員出席のミーティングで司会をさせてしまった。セルビアから来たドゥシャン・バシリエビッチ君、通称「ドキ」は、日本人指導者の海外修業先をセルビアにできないか、現地との交渉、アテンド、通訳までこなしてくれた。今は中国と米国のインターン生が世界のサッカー事情のリサーチをしてくれている。全てJリーグ国際部が仕掛けているのだが、インターン生にとってはずいぶんと要求の高いむちゃぶりだ。

 一方で、クラブ単位での国際化も始まっている。国際交流基金の支援を受けてJクラブの指導者が海外でユース世代に向けた短期の指導経験を積み始めている。ベトナムに川崎フロンターレ、タイに横浜F・マリノス、マレーシアにコンサドーレ札幌、シンガポールに松本山雅、ブルネイに鹿島アントラーズ、ミャンマーにセレッソ大阪、カンボジアにギラヴァンツ北九州、ラオスに大宮アルディージャ、フィリピンに湘南ベルマーレ、インドネシアにFC東京といった具合に、多くのクラブの指導者が言語や文化を乗り越えてアジアで奮闘している。あうんの呼吸では伝わらない若者たちを指導するには高いスキルや人間力が問われる。指導者自身の成長にも有効だと思う。

 Jリーグの理念の一つに「国際社会における交流および親善への貢献」がある。それは、今回のような多額の放映権だけで実現できるものではなく、Jクラブ一つ一つのこうした地道な活動が実を結ぶものだと思っている。 (Jリーグチェアマン)

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