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日本救った!本田 勝利導く無回転ミドル弾で代表通算30号

[ 2015年9月4日 05:30 ]

<日本・カンボジア>前半、本田(左から3人目)が先制ゴールをきめイレブンと喜ぶ

 頼りになるのは、やはりこの男だ。日本代表は埼玉スタジアムで行われた第2戦でカンボジアと対戦し、3―0で予選初勝利を挙げた。前半28分に右MFで先発した本田圭佑(29=ACミラン)が豪快なミドルシュートで先制ゴールを決め、一方的な展開へ持ち込んだ。公式戦5試合ぶりの白星へと導く得点は、日本代表歴代5人目となる国際Aマッチ通算30得点の節目にもなった。

【試合結果 W杯アジア2次予選順位表 日本代表メンバー】

 一瞬の静寂が訪れるほどの衝撃的な一撃だ。前半28分、右サイドでボールを受けた本田は迷わず左足を振り抜く。ペナルティーエリア外、約20メートルの位置から放たれた無回転の弾道は、反応できないGKの手をはじいた。ゴール中央を射抜く豪快な先制弾。暗雲を吹き飛ばした背番号4はゴールに背を向け、左胸の日の丸に静かにキスをした。

 「入ると思っていなかったんでね。入ったということでホッとした。リードできたんで気持ちを切り替えて2点目を取りにいきたいという気持ちでした。我々が勝って当たり前という雰囲気が、そういうふうに(静かに)させたんじゃないですか」。完勝に導く先制パンチ。後半38分に万雷の拍手の中で退いた本田はハリルジャパン5試合ぶりの勝利をもたらした。

 慢性的な課題に一石を投じるゴールだ。「(ミドルは)緩急の一つなんだと思うんですよね」と言う。「日本代表は特にこういった相手に、点を取りたいオーラが出た時(クロスを)上げる時に上げるとか(ドリブルに)行けそうな時に行っとけとか、それ一点張りになりつつある」。引いて守る格下を攻め崩せない時、焦ったまま単調な攻撃を繰り返す。それが23本のシュートを打ちながら1点も取れなかった6月のシンガポール戦だった。「いろんなことをやるのが足りないところ。(ミドルを)増やす必要がある。昔から言われている日本代表の課題の一つ」。流れの中で緩急を付けた計算通りの得点。自らが手本を示した本田が、意表を突くプレーの必要性を説いた。

 日本歴代5人目の30得点に到達した。「(過去の得点は)全然覚えてないですけど。やることが多くて振り返るタイプじゃないけど“少しずつ積み重ねてきたんだな”というふうには思いますね」。08年6月22日の10年W杯南アフリカ大会アジア3次予選バーレーン戦で代表デビューを飾ったのは、この日と同じ埼玉スタジアムだった。当時のエース中村(現横浜)を制してFKを蹴ろうとした当時22歳の若造は、数々の経験を経て29歳になった。初キャップを刻んだ地で再出発を切った。

 次は中立地イランでのアフガニスタン戦が待つ。「3点では物足りない」と理想は高いが、勝利が求められる局地戦。「アジア予選では、アウェーで予想だにしないことが起こる。最悪を想定してやりたい」。節目のゴールを決めた本田は、かぶとの緒を締めた。

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