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ブラインドサッカー日本代表、イランと引き分けリオ切符危機…

[ 2015年9月4日 05:30 ]

 視覚障がい者らで行うブラインドサッカーのリオ・パラリンピック予選を兼ねたアジア選手権は3日、東京・国立代々木競技場フットサルコートで第2日の3試合を行った。1次リーグ初戦で中国に敗れた日本は昨年のアジア・パラ大会優勝のイランと対戦。0―0で引き分けに終わり、初のパラリンピック出場に黄信号がともった。大会には6カ国が参加し、上位2カ国にリオの出場権が与えられる。日本は4日、韓国と対戦する。

 ゴールに迫りながらも得点が遠い。体格で勝るイランをディフェンスでは完封しながら1点を挙げることができず、悲願のリオ切符へ追い詰められた。魚住稿(こう)監督は「滑りやすいピッチで、あと一歩が足りなかった」と雨の空を見上げた。

 ロンドン・パラリンピック予選となった11年。引き分けでも初切符となるイラン戦は終盤に守備が崩壊し、0―2で敗れ涙をのんだ。それから4年。4人のフィールドプレーヤーがダイヤモンドの陣形をつくる日本の守備は磨かれたが、歓喜のシーンはつくれなかった。中国、イランと強豪との連戦を終え、勝ち点1は6カ国中5位。残り3戦は全勝するとともに、得失点差による勝負に持ち込むためにゴールラッシュが必要となる。エースの黒田智成は「やってきたことを信じて、点を取ることにこだわりながら戦いたい」と気持ちを切り替えた。

 ▽ブラインドサッカー 視覚障がい者のための5人制サッカー。視力に応じた2クラスがあり、パラリンピック種目の全盲クラスは鈴が入ったボールの音と周りの指示の声を頼りにプレーする。健常者が務めるGKを除く4人は視力の差を公平にするため、アイマスクを着用。危険な接触を避けるため、ボールを奪いにいく際にはスペイン語で「行くぞ」を意味する「ボイ」と声を出す規則になっている。ピッチサイズは40×20メートル。ボールは転がると音が鳴る。試合時間は25分ハーフ。

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2015年9月4日のニュース