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武藤は“マインツのメッシ”独紙から期待度高くテレビ3局も密着

[ 2015年7月13日 05:30 ]

 マインツの日本代表FW武藤嘉紀(22)が11日(日本時間12日)、ドイツ5部ザルムロアとの練習試合で上々の“実戦デビュー”を飾った。後半から出場すると4―2―3―1の右MF、終盤は1トップにも入り惜しいループシュートも放った。試合は6―1の圧勝。無得点に終わった武藤だが、地元紙では早くもアルゼンチン代表FWメッシにたとえられるなど歓迎ムードだ。

 得点やアシストを決めたわけではない。それでも実戦デビューした武藤に関する報道には期待の大きさが表れていた。独紙ビルトの見出しは「マインツから“新たなメッシ”が出てくるか?」。17日からのフランス・エビアン合宿にテレビ3局が取材に訪れることにも触れ「彼はPRマシンか?いや、スーパースターへの道を正しく進める選手」と伝えた。地元紙アルゲマイネ・ツァイトゥングも「何度か速さを見せ、ボールをうまくキープした」と評価した。

 相手は5部とはいえ、実戦デビューで片りんは見せた。後半開始から右MFで登場すると、同13分に得意のドリブルで2人抜き。同24分からは負傷者が出た影響もあり1トップへ。その直後だ。相手DFライン裏を狙ったMFバイスターのパスに反応し、相手GKを見ながらループシュートを放った。「相手も寄せて来ててGKも前に来てるのが分かった」。わずかに右にそれたが、適応能力の高さを見せた。

 武藤は「まだ(周囲と)コミュニケーションが取れていないというのが率直な感想」と振り返った。互いの長所を理解し周囲にフィットするには時間が必要。それでもチームのコンセプトは理解しつつある。「攻守においてハードワークを求めることは理解できた。あとは切り替えの早さも。そこを突き詰めていければ」と話す。

 後半に膝を負傷して交代したFWデブラシスは12日、内側側副じん帯部分断裂で最低4週間の離脱と発表された。今季センターフォワードの1番手が開幕微妙となり、今後は武藤が1トップで多く起用されることも考えられる。「キャンプでは強豪との練習試合もあるので、そこでレギュラーを獲りたい」と武藤。8月15日、インゴルシュタット戦での開幕スタメンへ“マインツのメッシ”は徐々にギアを上げていく。

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2015年7月13日のニュース