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なでしこL再開!宮間 5000人サポに魅せた“満員御礼弾”

[ 2015年7月13日 05:30 ]

<岡山湯郷・INAC神戸>前半、川澄(右)を交わしパスを出す宮間(右)

 W杯で中断していたなでしこリーグが12日、各地で再開され、日本代表の主力対決となった岡山湯郷対INAC神戸(美作)は2―2の引き分けに終わった。代表主将のMF宮間あや(30)は後半39分に同点弾を決める存在感を見せ、リオ五輪へ向けての新たなスタートを切った。

【なでしこL結果 順位表】

 代表キャプテンが幸先のいいリスタートだ。1点を追う後半39分、相手ペナルティーエリア外でボールを奪った宮間はそのまま左足を振り抜く。GK海堀の手をかすめ、左ポストを叩いたボールはゴールに吸い込まれる鮮やかな同点弾となった。

 前節まで首位のINACを相手に見せ場をつくっての引き分け。W杯から帰国した翌日にチーム練習に合流し、この日も炎天下にボランチでフル回転したエースは「チーム状況もあるし一日も早くサッカーがしたかった。引き分けて残念だけど次につながる部分はあった」と振り返った。

 カナダW杯で準優勝し帰国すると、「女子サッカーを文化にしたい」と各地で口にしてきた。「言葉が独り歩きしている」と影響力の強さに苦笑いを見せながらも、効果は確実にあった。この日、収容5000人の美作サッカー場に駆けつけたファンは4998人で最多を更新。W杯で優勝した11年シーズンに記録した観客数を塗り替えた事実が、湯郷でのサッカー人気定着を物語る。サポーターへの感謝の気持ちがゴールにつながった。

 この熱気を維持し、全国に波及させるためにも、自身のさらなる活躍は欠かせない。所属クラブでの活動はもちろんのこと、日の丸を背負った雄姿を見せることも重要だ。8月には東アジア杯があり、10日に発表された予備登録メンバー50人の中にも名を連ねた。ベテランはW杯の疲労を考慮されて招集を見送られる可能性も高いが、来年にはリオ五輪予選、そして本大会も待っている。

 「今はリーグに集中したい」とした代表主将だが、その存在がいまだに必要なことはこの日の試合で証明した。再びの世界一、そして、女子サッカーを文化に。多くの使命を背負う宮間の戦いが再び始まった。

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2015年7月13日のニュース