×

長友も指導、イタリア人コーチが太鼓判「武藤は欧州で成功する」

[ 2015年6月26日 10:14 ]

武藤の欧州での成功に太鼓判を押したFC東京のイタリア人コーチ、ブルーノ・コンカ氏(50)

 FC東京の日本代表FW武藤嘉紀(22)が、イタリア人の恩師から欧州での成功に太鼓判を押された。今夏のマインツ移籍が既に決定し、27日のホーム清水戦がラストゲーム。チェゼーナ時代に日本代表DF長友佑都(28=インテル・ミラノ)も指導した経験を持つFC東京のコーチ、ブルーノ・コンカ氏(50)は、武藤の技術はもちろん人間性も高く評価。長友が歩んだ強豪クラブへのステップアップも“予言”した。

【J1順位表 得点ランキング】

 約1年半、間近で成長を見続けてきたコンカ氏にとって疑いの余地はなかった。清水戦を最後に新天地のドイツに向かう武藤について「ミステル(フィッカデンティ監督)と初めて彼を見たとき、ヤバイぞ、こいつは凄い選手になると言ったことを思い出すよ」と感慨深く振り返り「彼はこの1年半で本当に成長した。欧州で必ず成功する。それだけの力がある」と言い切った。

 コンカ氏は現役引退後、指導者の道に進み、フィッカデンティ監督の右腕としてセリエAで活躍。チェゼーナ時代の長友をはじめ数々の外国人選手も指導してきた。そのコンカ氏が武藤の成功を確信したのは、ドリブルなどの技術の高さはもちろん、その人間性だ。底抜けに明るい性格で、インテル・ミラノでもすぐにチームに溶け込んだ長友を引き合いに出し「長友の方がより開放的かもしれないが、武藤は長友と似た部分がある。彼は周りから可愛がられ、すぐにチームに溶け込むことができるだろう」と話した。

 海外はサッカースタイルも違えば、言葉や食べ物など環境がガラリと変わる。「武藤はこの1年半、頭、左右の足、ドリブル突破など全ての形でゴールを取った。その点では完成された選手」とした上で「いろんな面で最初は苦労するかもしれない。でも彼は頭が良い。苦難を力に変えられる」と強調した。

 長友はチェゼーナから名門インテルにステップアップ。「私は長友がたどったような道を、武藤も歩める可能性が十分にあると思う」と期待を込めた。

 清水戦はチケットが2日前に完売した。この日の練習を終えた武藤は「ドイツで成功することがみんなへの恩返しになる」と期待に応える活躍を誓った。欧州での成功に続けるためにも、まずはラストゲームでその実力を示す。

 ◆ブルーノ・コンカ 1964年9月10日、イタリア・カラブリア州生まれの50歳。選手時代はMFで、故郷のカタンザーロでセリエAデビュー。引退後は00年からフィッカデンティ監督の右腕となり、チェゼーナ時代は長友も指導。1メートル81、72キロ。

続きを表示

2015年6月26日のニュース