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カズ異例の“日本代表入閣” アギーレJアドバイザー役就任へ

[ 2014年8月15日 05:33 ]

アギーレジャパンに“入閣”!!サッカー日本代表のアドバイザー役を打診された三浦知良

 カズが日本代表に戻ってくる。J2横浜FCの元日本代表FW三浦知良(47)が、日本サッカー協会からアギーレジャパンのアドバイザー役として就任要請を受けたことが14日、分かった。来年1月のアジア杯(オーストラリア)、同6月にも始まるW杯アジア予選などで、客観的な立場、視点からアドバイスを送る役目で、カズも前向きな姿勢を見せている。実現すれば、現役選手としては極めて異例な“日本代表入閣”となる。

 カズがアギーレジャパンを支えていく。W杯ブラジル大会終了直後の7月中旬、日本協会幹部から日本代表のアドバイザー役を務めてもらえないかと打診された。現役選手には異例の要請だ。意見が代表に反映されるのは、アギーレ政権への入閣とも言える。カズにとって日本代表は今も夢であり憧れの存在だけに逡巡(しゅんじゅん)はない。「できることなら何でも協力するよ」と即答したという。

 日本協会の技術委員長は現在、原博実専務理事(55)が兼任しているが、霜田正浩氏(47)が9月に後任となる。霜田氏は10年から技術委員として日本代表を支えてきたが、日本代表経験がない。そこで国際Aマッチ通算89試合55得点と圧倒的な経験を持つカズに意見、アドバイスを求める格好だ。カズは「アジア杯やW杯予選など大きな大会のとき、客観的な立場で見てくれる人の意見が欲しいと言われた」と明かした。

 カズはアギーレジャパンの主軸候補となる香川、長友らと親交が深く、オフに開催する欧州組との食事会は恒例行事になっている。人望が厚く影響力もあり、W杯ブラジル大会では主力選手らから「カズさんを代表に帯同してほしい」という声が上がったほどだ。経験に裏打ちされた言動には重みとカリスマ性があるだけに、アドバイザー役に就任すれば、日本代表にとって大きなプラスになるのは間違いない。

 アギーレジャパンには運命も感じていた。アギーレ監督が現役のメキシコ代表で27歳だった86年3月、カズが所属したサントスとの親善試合が米国で開催された。当時19歳のカズもベンチ入りしており「接点があったんだよ」と興奮を隠さない。サントスには当時、現ブラジル代表監督のドゥンガ氏も在籍。宿舎で同室のカズは一からプロ選手の心得を叩き込まれた。「ドゥンガがブラジル代表の監督、アギーレさんが日本代表の監督。俺だけ変わってないね。まだ現役だもんね」と笑う。ドゥンガ氏から教えられたように、今度はカズが若き日本代表に助言していくことになる。

 気持ちは早くも新生日本代表とともにある。「アギーレさんに会ったら最初に“あの試合は覚えてますか?”って聞いてみるよ。それから“違う形(選手)で呼んでもらってもいい”とね。スパイクも持ってくよ」。47歳となった今も衰えない代表への意欲。不屈のカズ魂をアギーレジャパンに注入する。

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