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先制演出!斎藤 「格違う」ドリブルはJの強力コンテンツ

[ 2014年7月28日 09:39 ]

J1第17節 横浜1―1名古屋

(7月27日 瑞穂陸)
 絶好調の横浜の斎藤がまたドリブルでゴールを演出した。左から切れ込み中村の先制弾をお膳立てした突破は「格の違い」さえ感じさせた。だからこそW杯で抱いた思いがくすぶる。0―0で引き分けたギリシャ戦。相手が10人になった後、起用すれば堅い守備網を切り崩せたのではないか。帰国後の活躍を見ていると、その思いは強くなり24歳のドリブラーへの期待は膨らむ。

 W杯は、普段はそれほど関心のない人たちもサッカーのとりこにした。しかし、残念ながらJリーグの集客にはつながっていない。W杯前のJ1第14節の1試合平均の観客数は2万1237人で、W杯後の第15節は1万9615人。W杯とJリーグは別物と捉えている人が多い。一因は日本代表にある。ファンは結果以上に腰の引けた戦いぶりに失望した。課題はJにも共通する。勝負を挑む選手が少なく横パスで時間を浪費する。そうした停滞感を打ち破るのがドリブラーだ。

 FC東京の河野、広島の柏らもドリブル突破から得点、アシストを重ねているが、やはり斎藤の存在感は際立つ。直線的な軌道で相手を抜いていくメッシやロッベンに近い。スピードに乗ったままシュートに持ち込むドリブルはお金を払って見る価値がある。
 メキシコを率いた時代に左利きのドリブラー、ジョバニ・ドスサントスを重用した日本の新指揮官アギーレ氏も代表に招集するだろう。そして新規ファン開拓に力を注ぐJリーグにとっても強力なコンテンツになるはずだ。

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2014年7月28日のニュース