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初なでしこ浦和カルテット 猶本“手本”澤から「吸収したい」

[ 2014年5月3日 05:30 ]

クラブハウスにある自転車に乗り“いってきます”と手を振る浦和の(右から)高畑、吉良、猶本、乗松

 日本サッカー協会は2日、来年の女子W杯カナダ大会予選を兼ねた女子アジア杯(14日開幕、ベトナム)に臨む日本代表なでしこジャパンのメンバー23人を発表した。なでしこリーグで首位を走る浦和からは12年U―20女子W杯で銅メダル獲得に貢献したMF猶本(なおもと)光(20)ら4人が初選出。猶本は同じボランチの澤穂希(35=INAC神戸)からあらゆることを吸収し、さらなる成長を目指す。

 小学生の頃から夢に見たなでしこジャパン。初選出の猶本の口調は冷静ながらも熱を帯びた。茨城県の筑波大での講義を終え、さいたま市内の練習場に“通勤”してきた現役女子大生は「(A代表は)遠いと思っていたのでビックリしました。でも、まだ何も結果を残していない。ここからが勝負」と力を込めた。

 憧れの存在との“競演”を楽しみに待つ。自身と同じボランチのポジションには、11年W杯ドイツ大会で日本を優勝に導き、国際Aマッチ通算192試合81得点を誇る澤がいる。「女子サッカー界を先頭に立って盛り上げていっている。凄いと思うし尊敬しています」と、存在の大きさに恐縮しながらも「参考になるプレーを吸収して成長したい」と話した。

 佐々木監督は1次リーグが中1日と超過密日程であることや、東南アジア特有の高温多湿の気候を考慮に入れて、ターンオーバー制を敷くことを示唆しており、澤と同時にピッチに立つ可能性は十分ある。練習や、ピッチ外でも約1カ月生活をともにする。その中で11年のFIFA最優秀選手を“手本”に貪欲に学んでいく考えだ。

 昨季はなでしこリーグ4試合出場にとどまり、納得のいくシーズンを送れなかった。しかし、今季はシーズン前に「練習場のフェンスの隙間から逃げようかと思った」というほどの走り込みに耐え「(武器は)運動量」と言えるほどに成長。開幕から5試合3得点を決めており、佐々木監督の「浦和の5連勝につながる決定的な仕事をしている」との高評価を得た。「出場したら点を取ることや点に絡むことを目標にしたい」と猶本。W杯出場権獲得。そして、アジア杯初制覇へ。美少女ボランチがなでしこの力になる。

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