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「黄金世代」元Jリーガ―逮捕 中2蹴り両腕骨折

[ 2013年4月12日 06:00 ]

ジェフ市原時代の西脇良平容疑者(00年3月)

 サッカークラブの合宿中に中学2年の男子生徒(13)に暴行し、全治3カ月の重傷を負わせたとして、岐阜県警各務原署は11日、傷害の疑いで同クラブのコーチを務めるJリーグ「ジェフユナイテッド市原」(現ジェフユナイテッド市原・千葉)元選手の西脇良平容疑者(33)=岐阜県大垣市=を逮捕した。西脇容疑者は1999年、U―20日本代表に選出された経歴を持つ。

 かつて華麗なシュートで人々を魅了した黄金の足が、子供を傷つける凶器と化してしまった。

 逮捕容疑は4日午後0時半ごろ、岐阜県各務原市の陸上競技場敷地内で男子生徒を蹴り、両腕尺骨を折る重傷を負わせた疑い。各務原署によると「指導の一環だった」と容疑を認めている。

 暴行に至るまでのいきさつは判明していないが、各務原署によると、暴行当日は西脇容疑者がコーチを務めるクラブ「F.C.Alma大垣」の合宿最終日にあたり、午前1試合、午後2試合が組まれていた。男子生徒は午前の試合に出場した後、休憩中に暴行を受けた。男子生徒はその後、午後の部の2試合目にも出場した。

 男子生徒は4日夜、大垣市の自宅に帰宅後、両親に状況を説明。翌日、岐阜市内の病院で骨折と診断されたため、男子生徒も了承の上、各務原署に被害届を提出した。

 合宿には約20人が参加し、一部のメンバーが暴行を目撃していた。各務原署によると、ほかにも「検証の必要はあるが、いくつかの暴力的指導の話が出ている」といい、同署は保護者やメンバーから事情を聴き、西脇容疑者の普段の指導方法についても調べる。

 西脇容疑者はJリーグ市原ユース出身のFWで、97年のナビスコ杯でプロデビュー。J1では通算12試合出場、98年に2得点を挙げた。99年には小野伸二、稲本潤一らを擁して「黄金世代」と称されたU―20日本代表に選出。史上初の準優勝を遂げた世界ユース選手権のメンバーからは漏れたが、海外遠征などに参加した。

 その後、ドイツリーグなどを渡り歩き、06年に「世界で戦える選手を育てたい」と、故郷に戻り「F.C.Alma大垣」を設立。生徒たちの指導に当たっていた。西脇容疑者がかつて所属したことがあるクラブのコーチは「サッカーに関しては熱い半面、短気な部分があった。それが悪い方に出たのではないか」と語っている。

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2013年4月12日のニュース