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攻撃手応えも中盤に穴…沢頼み脱却に課題「経験が…」

[ 2012年4月2日 06:00 ]

<日本・米国>後半27分、モーガンが同点ゴールを決める

キリンチャレンジカップ2012 日本1-1米国

(4月1日 ユアスタ)
 収穫の多いドローだった。大黒柱のMF沢が不在でも、ロンドンで金メダルを争う米国と互角に渡り合った。試合後、佐々木監督は穏やかな表情でライバルとの一戦を振り返った。

 「対米国という点では、慌てないで自信を持ちながらやれている。選手たちに前へという意識が出てきた」。テーマに掲げているチームの底上げに手応えを感じた様子だった。

 沢が抜けたボランチには阪口と田中を起用。大阪出身の幼なじみコンビが中盤の底でボールを回しながら、ゲームをコントロールした。阪口は「昔は米国が相手だと“どれだけやられるんだろう”と怖かった。でも、今は楽しみながらやれる。(田中とは)前を向いていこうと話し合っていた」と手応えを口にした。指揮官も「ミスはあったけど“浪速のボランチ”には満足。前を向くという課題にも取り組んでいたし、2人の展開から攻撃もできていた」と評価した。

 ただ、課題も浮き彫りになった。後半は相手のリズムで攻め込まれる時間帯が増え、後半27分に自陣からパスを回そうとしたところを奪われた。それを取り返しにいった田中のスライディングが、相手FWのモーガンへの“パス”となり同点弾を許した。佐々木監督は「冷静にやれば回避できるやり方はあった。失点は(相手の)勢いの中で慌ててしまった」と指摘。キャプテン宮間も「まだまだ経験が足りない」と反省を口にした。

 良性発作性頭位めまい症の沢は先月末からボールを使った練習を再開したばかり。具体的な復帰時期は未定で、5日のブラジル戦も“沢頼り”からの脱却がテーマの一つになる。「対戦相手が代わっても違うサッカーをするのではない。われわれのサッカーがどれだけできるのかを確認して、結果的に勝利をもぎ取る」と指揮官は次戦を見据えた。

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2012年4月2日のニュース