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遠藤 激痛に耐えG大阪のサッカー体現!

[ 2011年12月4日 06:00 ]

<清水・G大阪>後半、西野監督(左)が見つめる中、ボールをキープする遠藤(中央)

J1第34節 G大阪3-1清水

(12月3日 アウスタ)
 足を引きずりながら、G大阪のMF遠藤はピッチに立ち続けた。試合前に痛み止めを服用。痛めていた右膝をテーピングを施し、ほとんどのキックは左足を使った。それほどの代償を払いながら、しかし待っていたのは悲しいフィナーレだった。

 「終わった瞬間、みんなが飛び出してこないから優勝はないんだなと」

 仲間を握手してねぎらい、西野監督とは抱き合った。そして感謝の思いを込めて指揮官を胴上げした。

 あと一歩及ばず栄冠を逃したが、G大阪のサッカーを背番号7が体現した。清水に先制される苦しい立ち上がりを打破したのは前半32分だ。遠藤からMF二川へ渡ったパスが起点となりFW李根鎬の同点ゴールが生まれた。プレースキックもシュートも打てなかったが、勝負どころで底力を発揮。ゲームを振り出しに戻すと、チーム全体にいつものキレが出てきた。

 前半39分、後半7分とゴールを奪い圧勝。「できれば4点5点と取りたかったけれど、最後までガンバらしいサッカーを見せられた」と持っている力は出し尽くした。

 西野監督が就任してからの10年を共に歩んだ。「選手の意見を聞いてくれ、ガンバを強くしたのは西野さんの功績。最後は優勝して終わりたかったけれど」。代表にチームにと全速力で駆け抜けたシーズン。無冠に終わっても、西野ガンバの演出者の存在感の大きさが変わることはない。

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2011年12月4日のニュース