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香川“復興”弾!慈善試合「本当にありがたく感じた」

[ 2011年5月19日 06:00 ]

慈善試合 日本選抜1―2ドルトムント

(5月17日 ドイツ・デュイスブルク)
 ドルトムントの日本代表MF香川真司(22)が復活を告げるゴールを挙げた。東日本大震災の復興支援を目的とした慈善試合が17日に行われ、ドルトムントと欧州でプレーする日本人選手らの選抜チーム(チーム・ジャパン)が対戦。香川はチーム・ジャパンで主将を務め、2点を追う前半35分にPKを成功。“復帰後初ゴール”を決めた。スポンサーが寄付した100万ユーロ(約1億1600万円)に加え、入場料、放映権収入など計約120万ユーロ(約1億3900万円)が義援金となった。

 やはり主役は香川だった。試合後にチーム・ジャパンとともにピッチを一周すると、ドルトムント応援席から香川コール。スタンドによじ登って一緒に応援歌を歌い、1万人以上のサポーターに感謝の気持ちを表した。

 「日本への支援を本当にありがたく感じた。みんなのサポートがあって開催できた。チャリティー(試合)だったけど、凄く楽しんでできた」

 その明るい表情に、完全復活への手応えが表れていた。1月の右第5中足骨骨折後、初の実戦となった14日のリーグ最終戦から中2日。復帰戦は後半43分からの出場と“顔見せ”程度だったが、この日はチームメートを敵に回して躍動した。

 最大の見せ場は前半19分。FW森本からの低い右クロスを、右足でトラップしながら右回転で前を向く“ルーレット”でDF1人をかわし、さらにフェイントでもう1人をかわした。GKとの1対1から放ったシュートは左に外れて「おちょくり過ぎた」と笑ったが、ゴール前で香川の“技”が出たのは感覚が戻ってきた証拠。同35分にMF岡崎が得たPKをきっちり右隅に決めて“復帰後初ゴール”。その直後にお役御免となった。

 慈善試合が開催されるきっかけをつくったのが香川。「FCみやぎバルセロナ」に所属して中学1年から高校2年まで過ごした宮城県が被災。「仙台でお世話になったので何かアクションを起こしたい」とクラブに支援を依頼し、MF長谷部ら欧州の日本人選手、Jリーグでのプレー経験を持つ外国人選手らの協力もあって開催が実現した。

 オフに帰国した後に、被災地を慰問することも検討中。「こういうチャリティーをいろんなところで開催するのは価値があると感じた」と今後もサッカーを通じて支援を続けることを誓った。

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2011年5月19日のニュース