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関塚ジャパン4強進出!準決勝はイランと対戦

[ 2010年11月19日 18:32 ]

タイを破り準決勝進出を決め、喜ぶ日本イレブン

 【広州アジア大会】サッカー男子の準々決勝の4試合を行い、U―21(21歳以下)代表で臨んでいる日本はタイを1―0で下し、ベスト4に進んだ。初優勝を狙う日本は23日の準決勝で、前回大会3位のイランと対戦する。もう1試合は韓国とアラブ首長国連邦(UAE)が顔を合わせる。今夏のワールドカップ(W杯)代表を擁して優勝候補に挙げられた北朝鮮はPK戦の末、UAEに敗れた。イランはオマーンを退け、韓国は延長の末にウズベキスタンに勝った。日本は前半終了間際に東(大分)が先制点を決め、守りは1次リーグから5試合連続の無失点で切り抜けた。

 前半に立て続けに訪れたピンチをしのぎ、日本は1点で逃げ切った。メダルへあと1勝に迫るベスト4入りで、アジアの強豪とあと2試合の真剣勝負もできる。若い選手の成長を肌で感じる関塚監督は「苦しい試合だった。価値ある1勝」と勝利の味をかみしめた。
 これまでトップ下だった東が左に移り、左MFの山崎が永井と2トップを組んで先発したが、かみ合わなかった。今大会で初めて押され気味に進んだ。DF鈴木が「こういう切羽詰まった試合はなかった」と振り返る展開となった。
 前半終了間際に東が先制し、後半は耐え切った。日本のボール支配率は4割。関塚監督は、就任直後に「1―0で勝つより、3―2で勝つなんて言えない。代表は結果を出さないといけないんで」と苦笑いしたが、この日はまさに泥くさく守備に徹して勝った。
 関塚監督はJリーグ1部(J1)川崎を強豪に育てた手腕を買われ、ロンドン五輪を目指すチームを引き受けた。代表チームを率いるのは初。「タイミング。やりたくてもできるものではない。すぐにやってみたい気持ちになった」と明かす。
 今大会に向けて、日程の重なるJリーグの各クラブへの配慮から主力となるべき選手を呼べなかった。限られた状況で関塚監督が選んだ経験の浅い選手たちが1試合ごとにたくましさを増している。

 ▽関塚隆・日本男子監督の話 タイは球際が厳しくて力のあるチームだった。ボールも回らず、苦しい試合だった。難しい試合をこなす意味で価値ある1勝だ。

 ▽東慶悟の話 あの時間帯で点を取れたのは大きかった。みんなが決めていて僕だけ決めていなかったので、悔しい思いはあった。

 ▽永井謙佑の話 タイは強いとは思わなかったけど、球際が強かった。次、頑張ります。
 ▽薗田淳の話 前半はサイドの守備があまりよくなかった。クロスで紙一重のプレーもあって、かなりやられていた。

 ▽山崎亮平の話 点に絡めたのがよかった。ただ、その前に決めないといけないところがあった。
 ▽鈴木大輔の話 こういう切羽詰まった試合はこれまでなかった。経験できてよかったのかな。前線から追い掛けてくれて、全員で守備ができている。
 ▽山村和也の話 東が決めてくれたのが大きかった。タイはプレスが速くて、最初はリズムがつくれなかった。
 ▽水沼宏太の話 ここまで来たからには決勝まで進みたい。いい色のメダルを取りたい。
 ▽安藤駿介の話 1試合に一つ、ピンチがある。それでもゼロで抑えているのは自信を持っていいと思う。(共同)

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2010年11月19日のニュース