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カズ、ブラジル移籍へ!原点の地で再び“挑戦”

[ 2010年11月13日 06:00 ]

横浜市の三ツ沢小を訪問した三浦(最後列中央)

 J2横浜FCの元日本代表FW三浦知良(43)が、来季に向けブラジルのクラブと移籍交渉中であることが12日、明らかになった。ブラジル・サンパウロ州選手権3部の古巣キンゼ・デ・ジャウーから獲得オファーが届き、既にブラジル入りしている関係者が条件面の話し合いを進めている状況で、カズにとっては5度目の海外移籍となる。来年2月に44歳となるキングの挑戦はまだまだ終わらない。

 来年2月に44歳となるカズがサッカー人生の原点ともいえる王国ブラジルで、5度目の海外挑戦に臨む。サンパウロ州選手権3部の古巣キンゼ・デ・ジャウーが来季のカズ獲得に向けて、本格的に動きだしていることが判明。カズ自身も「(キンゼ・デ・ジャウーのオリベイラ)会長は11月にも来てほしいと言っている」とその熱意を肌で感じている。先月末からブラジル入りしている関係者が既に交渉も進めているという。
 カズにとって2度目のブラジル移籍は2年越しの夢挑戦となる。昨年12月、永住権更新のため約2週間、ブラジルに渡った際もキンゼ・デ・ジャウーの練習に飛び入り参加。高い技術とサッカーに対する真しな姿勢は、またたく間にクラブ幹部の目に留まり、1~5月の期限付き移籍オファーを受けた。その際もカズは「興味深い話だった。ブラジルは奥が深い」と前向きに移籍を検討した経緯がある。
 最終的に昨季のカズは、横浜FCの小野寺社長から直々に「来季は本気でJ1昇格を狙うので力を貸してほしい」と懇願され、ブラジル移籍を見送っての残留を決断。横浜FCの強化幹部によれば、今季も近日中にカズに対し残留オファーを出す見込みだ。
 この日、カズは自身で立案した地元小学校への訪問企画「夢で逢(あ)えたら」で横浜市内の三ツ沢小を訪ね、児童に夢を持つことの大切さを訴えた。「今回は最後だから」とスーツ姿で決め、授業後は「地元とのふれあいは大事なこと、今後もクラブとして続けていってほしい」と、来季の移籍をほのめかすような発言も残した。43歳にして再びブラジルへ。キングの“夢”に終わりはない。

 ◆キンゼ・デ・ジャウー 1924年11月創設。ホームタウンのサンパウロ州ジャウー市は人口15万人。76年から93年まで1部。94年に2部に降格し98年からは3部。カズは87~88年に在籍。今季はサンパウロ州選手権3部でプレーオフ進出も2部昇格を逃した。ホームスタジアムはゼニーニョ・マガレアンス・スタジアム(約2万人収容)。

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2010年11月13日のニュース