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ザックジャパン、アルゼンチンと“ガチンコ”再戦

[ 2010年11月13日 06:00 ]

10月の親善試合、アルゼンチン戦で、選手に指示を出す日本代表のザッケローニ監督(左)

 来年7月にアルゼンチンで行われる南米選手権(コパ・アメリカ)の組み合わせ抽選が11日に行われ、招待チームで出場する日本(FIFAランク30位)は1次リーグA組でアルゼンチン(同5位)、コロンビア(同46位)、ボリビア(同100位)と同組になった。ザックジャパンの初陣となった10月8日の親善試合(埼玉)で1-0で撃破したアルゼンチンと今度は敵地でリマッチ。2度目の出場となる日本は過去の国際Aマッチで未勝利の南米大陸で初白星を目指す。

 日本にとってトルシエ監督時代の99年大会(パラグアイ)以来2度目の出場となる南米選手権。1次リーグはコロンビア、ボリビア、アルゼンチンと対戦することが決まった。アルゼンチンとは最終戦で激突する。ザッケローニ監督は「アルゼンチンは優れたテクニックを持つ、ブラジル同様世界最強のタレントを擁するチーム。ホームでの開催でもあり、大会の優勝候補筆頭と言えるでしょう」と日本協会を通じてコメントした。
 地元でリベンジを狙ってくる優勝候補の大本命と“ガチンコ勝負”だ。アルゼンチンとはザッケローニ監督の初陣となった10月8日の親善試合で対戦。過去6戦全敗だった強豪を1-0で初めて撃破した。前半19分にFW岡崎が先制点を挙げると、守備では相手エースのメッシを徹底マークして完封勝ちした。
 南米選手権は公式戦で、相手のホーム。アルゼンチンは開催国のプライドを懸けて93年以来7大会ぶりの頂点を目指しており、メッシ、イグアイン、テベスら世界トップの選手が出場するのは確実。そして苦杯を喫した日本相手に手を緩めることはない。そんな本気の相手との完全アウェー戦は貴重な経験になる。さらに“返り討ち”に成功すれば、来年9月から始まる14年W杯ブラジル大会アジア3次予選に向けて大きな自信となる。
 「日本代表にとっては、14年のW杯に向けて、この大会を通じてさらにチームが成長していければと思っています」とザッケローニ監督。初出場した99年大会は1分け2敗で1次リーグ敗退するなど、日本は南米大陸で過去4戦して1分け3敗と未勝利。ブラジルでの躍進につなげるためにも、同じ南米で行われるこの大会でまずは初白星、そしてアルゼンチン再撃破を狙う。

 ≪敵将は警戒心≫日本との対戦が決まったアルゼンチンのバティスタ監督は警戒心を強めた。10月の親善試合で敗れているだけに「日本はタフなチームで大きな進歩を見せている。そのことはW杯と親善試合で証明している」と強調した。また93年の南米選手権を最後にW杯を含めた主要国際大会で優勝がないことに関して「最後のタイトルから長い時間が過ぎた。地元開催は重圧がかかるが、優勝のため準備する」と誓った。

 ≪他の2カ国も警戒≫ザッケローニ監督はアルゼンチン以外の2カ国も警戒した。いずれもW杯南アフリカ大会南米予選でアルゼンチンを高地のホームに迎えた際に勝利。中でも予選7位敗退も失点に限れば同3位だったコロンビアを「DFの組織化を得意とするチームという印象。育成システムが非常に機能していると思う」と評価。予選9位敗退のボリビアにも「南米はどこもテクニックが優れている上に、精神面でもタフな選手がそろっている」と警戒を怠らなかった。

 ▼日本サッカー協会・小倉純二会長 凄い組み合わせ。ザッケローニ監督もアルゼンチン、ボリビア、コロンビアという組み合わせを喜んでいたという報告を受けている。(アルゼンチン協会の)グロンドーナ会長には“次はこてんぱんにしてやる”と言われたからね。日本も善戦しないと。

 ◆南米選手権 南米王者を決める大陸選手権。第1回は1916年と欧州選手権をしのぐ長い歴史を誇り、11年は第43回大会。2年ごとに行われた時期もあったが現在は4年ごとに開催。93年大会から南米10カ国の他に2カ国を招待して12チームで争われている。大会方式は4チームずつ3組に分かれ1次リーグを戦い、各組上位2チームと同3位の上位2チームの計8チームが決勝トーナメントに進出。日本の招待参加はアルゼンチン協会との友好関係から実現した。

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2010年11月13日のニュース