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見通し甘く、危機感欠如…原氏「終わっちゃいましたね」

[ 2010年8月24日 20:19 ]

 「終わっちゃいましたね。驚かしてやろうと思ったんですけど」。日本サッカー協会の原強化担当技術委員長は前レアル・マドリード監督のペジェグリニ氏との交渉決裂を薄ら笑いを浮かべながら打ち明けた。次期日本代表監督のの交渉責任者とは思えぬほど、危機感が欠如しているように映った。

 国際サッカー連盟のサイトによると、W杯南アフリカ大会に出場した32チームで監督が未定なのは日本と北朝鮮だけだ。4年後のW杯ブラジル大会に向け、早くも日本は世界から後れを取っている。
 そもそも原委員長は指導経験こそ豊富だが、交渉ごとは素人。「世界の舞台」で太刀打ちできるはずがない。日本協会はプロの代理人に頼む方法もあった。大仁副会長は「今までも技術委員長がまとめてきたから問題ない」と説明するが、見通しの甘さは否めず、新監督が早期に決まる気配は全く漂ってこない。
 結局、原委員長自らがパラグアイとグアテマラの2試合で指揮を執ることになった。これまで十分な説明のなかったJリーグの各クラブやスポンサーからは痛烈な批判を浴びそうだ。9月1日にはJリーグのナビスコカップ準々決勝が行われ、主力選手を代表に送り出したくないクラブもある。あるクラブの強化担当者は「選手を代表に出すのを拒否するクラブもあるよ」と憤った。多くの亀裂を生んだ日本協会の責任は重い。

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2010年8月24日のニュース