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岡田ジャパン ジーコに“ドイツの教訓”学ぶ

[ 2010年4月21日 06:00 ]

 岡田ジャパンがジーコジャパンを反面教師にする。18、22年W杯招致活動のため、日本サッカー協会の犬飼基昭会長(67)が20日成田発の航空機で南米に出発した。南米滞在中にはW杯招致アンバサダーで元日本代表監督のジーコ氏(57)と対面する予定。06年W杯ドイツ大会で1次リーグ敗退に終わった元指揮官が敗戦から得た教訓を聞き出して日本代表にフィードバックする。

 犬飼会長は今回アルゼンチン、パラグアイ、ブラジルと南米各国を回った後、欧州に飛んでドイツ、スイスを訪問し、5月4日に帰国する。目的はW杯招致活動だが、もう1つ別の仕事がある。
 「ジーコには(W杯招致)アンバサダーを頼んでいるからね。“いいレストランを用意する”と言っていたので、そこで食事をする。日本代表の話もする。ドイツの経験とか?そうだね、いろんな話をする」。成田空港で犬飼会長は25日のブラジル入り後、ジーコ氏と対面することを明かした。今までじっくりと話したことがない元日本代表監督と本音で話す機会を得て笑顔を見せていた。
 ジーコ氏から聞きたいのは“ドイツでの教訓”だ。ドイツ大会で日本は1分け2敗で1次リーグ敗退。当時浦和社長として現地で観戦した犬飼会長は「何だ、このチームは!」と驚いたという。「ウオーミングアップのときからバラバラだった。あんなんじゃ勝てない」と試合前からチームが一丸となっていないことを感じ取っていた。
 4年たった今、当時の日本代表にどんな問題があったのかジーコ氏から直接聞き出して、岡田ジャパンにフィードバックする意向だ。W杯イヤーに突入して3勝2分け2敗。7日のセルビア戦も0―3で惨敗。日本代表は迷走を続けている。このままではチーム内の雰囲気も悪くなり、ドイツの二の舞いになりかねない。そこでジーコジャパンを反面教師にして結束を固めてもらおうというわけだ。
 犬飼会長は、W杯後の岡田監督の去就について「いろんなケースがあるし、まだ分からない。目標を達成したら次(続投)もありうる」と発言。信頼の大きさを示した。その指揮官のため協会トップが自ら行動を起こす。

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2010年4月21日のニュース