×

FC東京・城福監督 W杯について語る

[ 2010年4月21日 06:00 ]

 FC東京の城福浩監督(49)がW杯について語った。

 W杯とは、その国のサッカーにかかわるすべてを表します。リーグ組織、育成、指導者の整備から財界を含めた世間の注目までトータルの力が試される。サッカー人として何をしてきたか、応援者であり、当事者の意識も持って見るつもりです。ましてや今回は毎日接している選手がいる。その思いは強くなります。
 もちろん選手には相当な覚悟が必要です。世界では、貧困から脱出できるのは音楽とサッカーだけと言われ、それぞれの国に強い思いがあります。例えばデンマークやカメルーンに人口、GNPという国力では上回っていても、日本人にサッカーで貧困から脱出するというモチベーションを想像できるでしょうか。その中で勝つ可能性を少しでも引き出すのが、現場の力だと思います。
 個人的には74年大会、クライフのいたオランダが好きでした。常にサッカー界に新しい価値観を送り出す国で今回も優勝候補です。想像もつかないプレッシャーとスケール感の中、選手には100%の力を出し切ってほしい。言葉では簡単ですが、バンクーバー五輪の浅田真央選手、マスターズの石川遼選手の、あの瞬間を想像すれば、4年に一度の大会で、悔いのない戦いをすることの難しさは分かります。
 結果は神のみぞ知る、です。選手が等身大の力を出し切ることができれば1つの成功。今後の日本サッカー界に及ぼす影響は、必ずプラスになるはずです。

続きを表示

2010年4月21日のニュース